リノベーション・スタイル

<133>「グラマラス」を追求した、VIPラウンジ風リビング

  • 文 石井健
  • 2016年9月7日

 [Jasmine]
 Jさん
 渋谷区 築34年/37m²/総工費 750万円

    ◇

 本当の意味で自分らしい空間、自分を表す空間とは何か。それを突き詰めて考え、自分が自分らしくある世界を創ること。それがリノベーションをする本当の楽しみです。

 最近はオーソドックスな部屋造りが主流ですが、思い切りやりたいことをやってみよう!とリノベーションしたのがJさんのケースです。

 テーマは「グラマラス」。玄関を開けると、ネオン街のような赤や青の光で照らされる“くの字”に曲がった廊下があり、そこを通り抜けると奥にVIPラウンジのようなリビングがあります。

 廊下の左側にはオレンジ色のビニールのカーテンがかかっていて、それを開けるとコンパクトな赤いキッチンがあります。ここは電球が青いので、明かりをつけると、青とオレンジと赤が混ぜ合わさり、見た目は黒になります。つまり、電気をつけると暗くなるんです。来客があるときに電気をつけると、キッチンが“消える”という仕組みです。もちろん、蛍光灯も仕込んであるので、掃除などをするときは問題ありません。

 廊下は配管の関係で段差がついています。ここを徐々に上がっていくとステージのようなリビングへ。部屋中カーテンで囲まれていますが、実はカーテンの裏側はすべて収納。大量の本や洋服が収納されています。廊下の壁などもすべて収納スペースになっています。

 ゴージャスな雰囲気を醸し出しているシャンデリアは東欧製のもの。このシャンデリアの影がどうカーテンに映るかを考えて、スポットライトを調整しました。

 Jさんの家は、一般的な「オンとオフ」を逆転させた考え方とも言えます。仕事が終わってリラックスするというのがオフの家だとすれば、家に帰ってきて「アガる」のがオンの家。このようにリラックスではなく、積極的にエネルギーを刺激するという家があってもいいですよね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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