リノベーション・スタイル

<137>路地裏の薄暗い2LDKを「光と風にあふれた家」に

  • 文 石井健
  • 2016年11月2日

 [SUBACO]
 Kさん(女性49歳・長男19歳)
 大田区 築約40年/60.72m²/総工費 1500万円

    ◇

 Kさんは当時高校生だった息子さんと2人で暮らせる、通勤にも便利な立地で住まいを探していました。そんなとき、折り込みちらしで格安の戸建てを見つけ、購入してリノベーションすることに。

 手に入れた家は築40年以上になる60平米の2階建てです。奥まった路地裏にあるため、1階はほとんど日当たりなし。薄暗さと、急で狭い階段がネックでしたが、すべてを一新することでまったく別の住まいに生まれ変わりました。

 まず、大きく変えたのは南側の玄関の位置。正面だったのを横にして、新たにできた壁を大きなジャロジー窓に変更しました。こうすることで光と風を取り入れることができ、雰囲気が一変。外壁も壊して造り直しています。これは戸建てだからこそできるリノベーションでしょう。

 また、急な階段も位置や方向を変え、緩やかにしました。リビングに少しはみ出た部分は、ちょうどキッチンとリビングの間仕切りになり、いい意味で空間をやわらかく仕切っています。このはみ出た部分の階段は圧迫感が出ないよう、蹴上げのない踏み面だけのタイプにしています。また、途中からは蹴上げをアクリルパネルにし、中に照明を入れました。夜は明かりがつき常夜灯になります。

 部屋全体の造りは2LDKです。1階の奥にキッチンがあり、明るい玄関側にリビングダイニングを置きました。サニタリールームは西側に一続きにしてまとめています。2階は階段から両側に2部屋ありますが、収納の引き戸を仕切り戸にもして、2部屋をつなげて使えるようにしました。本や衣類などの収納スペースもしっかり確保しています。

 さらに、区の耐震助成制度も利用して耐震補強工事も行っています。これも戸建てだからこそできるリノベーションのひとつですね。

 真っ暗で古い戸建てでしたが、リノベーションによって光と風にあふれた魅力的な住まいになりました。今は息子さんも独立して一人暮らしだそうですが、一人でもゆったり快適に暮らせる一軒家です。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から600件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。また「賃貸アパート改修さくらアパートメント」(東京・経堂)で2014年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)、『MUJI 家について話そう』(部分監修)、『リノベーションでかなえる、自分らしい暮らしとインテリア LIFE in TOKYO』(監修)。
ブルースタジオへのリノベーションのご相談は、隔月開催のセミナーや、個別相談で承っています。

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