渡辺有子 ちいさなこだわり

お気に入りの朝ごはん

  • 文 渡辺有子
  • 2013年10月1日
  

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 「朝ごはんはいつも何を食べてますか?」と雑誌の取材などで聞かれることがよくあります。そう聞かれると、じつは困ってしまいます。朝ごはんはいつも同じものを食べている人も多いのでしょうか? 私は、マイブームはありますが「いつも」がないのです。一時は白粥を炊いていた時もあり、ある時は炊きたてのごはんにおみそ汁に納豆、出し巻き卵、お漬物という旅館の朝定食のようなこともあり、果物とヨーグルトの時あり、と。あっちへふらふら、こっちへふらふらと定番が一向に決まりそうにありません。

 一緒に暮らしていた祖父母は朝ごはんのメニューが一時も変わらず、子ども心にすごいなぁと思っていました。トースト(食べやすいように食パンに田の字に切れ目を入れてトースト)、ハム、ゆで卵、レタスとトマトのサラダ、オレンジマーマレード、ホットミルク。毎日同じものを食べても飽きないってすごいことですよね。それとも朝ごはんのメニューをあれこれ考えるほうが面倒だっただけなのでしょうか? 祖母に聞いてみればよかったなぁ。 

 沢村貞子さんの『わたしの献立日記』を読んでも、朝ごはんはほぼいつも決まっていたようです。朝、起きる時間が同じだったり、散歩したり、体操をしたり、メニューが定番だったりというのは、どこかシャン!とした格好のいい大人のようで、ちょっと憧れでもあります。

 今の私はというと、朝ごはんはパンの傾向にあります。パンを中心に卵の日もあれば、スープの日もあり。そんな私のここ最近の朝ごはんアイテムをご紹介します。トーストは、トースターがないので網で焼いています。香ばしくてほどよい焼き色がついて、食欲をそそります。時にはカロリーを気にせず、バターはちみつトーストに。「コッツウォルドの結晶はちみつ」は、甘さと結晶状態のバランスが絶妙。これを食べた人はみんな声を揃えておいしいー! と言います。

 果物はなにかしら食べます。この秋に初めて見つけた「紅ロマン」という品種のりんご。果肉が硬めで歯ごたえがよく、ほどよい酸味があってとても好みのりんごに出合いました。

 飲みものは? というと、朝はだいたいたっぷりのポットに温かい紅茶をいれます。「TWG」のイングリッシュアールグレイやモロッカンミントティが最近のお気に入り。ショップもいろいろな場所に増えてきているようです。

 そして週末、時間のある朝はパンケーキを焼くことがマイブーム。生地の配合は試作を重ねて少しずつ変化しています。作り方はカンタン!

<パンケーキ> 作りやすい分量

 卵:2個
 きび砂糖:大さじ3
 牛乳:200ml
 薄力粉:200g
 ベーキングパウダー:小さじ2〜3
 スキムミルク:大さじ4
 溶かしバター:20g
 塩:ふたつまみ

1)卵にきび砂糖を加え、泡立て器でよく混ぜて牛乳を注いで混ぜる。

2)薄力粉、ベーキングパウダー、スキムミルクを合わせてふるいながら1に加えて粉っぽさがなくなるまで手早く混ぜる。

3)溶かしバターを加えて混ぜる。

4)よく熱したフライパンにオイル(分量外)を薄くぬり、ペーパーで拭き取る。

5)レードル1杯分の生地をフライパンの中心に流して中火で焼き、フツフツと穴ができてきたら裏返して中火弱でゆっくり焼く。

 残りの生地も同様に焼きます。焼けたパンケーキは厚地の布に包んでおくと冷めなくていいですよ! 甘いシロップにベーコンや卵や果物。パンケーキに合わせるものは何でも自由! それが楽しいですね。

 さてさて、こんな私の朝ごはんが定番メニューになるのはいつでしょうか……。

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PROFILE

渡辺有子

渡辺有子(わたなべ・ゆうこ)

料理家。素材の味を生かした、やさしくシンプルな料理が人気。季節を大切にしたていねいな暮らしぶりや、センスある着こなし、器づかいでも注目を集める。近著に『夏とごはん』(筑摩書房)、『季節のおつまみ2品、3品』(PHP研究所)、『スープの教科書』(家の光協会)、『衣・食・住 おとなの備え』(主婦と生活社)、『野菜料理100皿』(家の光協会)など。


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