リノベーション・スタイル

<37>ギャラリーのような都心の隠れ家

  • 文 石井健
  • 2013年10月9日
[SHAMSHIR](東京都新宿区)伊勢さん(42歳)/ 築28年 / 62m² / 1200万円

  • [SHAMSHIR](東京都新宿区)伊勢さん(42歳)/ 築28年 / 62m² / 1200万円

  • キッチン兼アトリエの壁にある印象的な照明。白とシルバーがテーマカラーだ

  • 壁の曲線を生かすために床はヘリンボーンに

  • 内側の壁と外側の壁を微妙にずらして見え隠れを作った

  • 壁に挟まれてできた小径。左側がプライベートスペース

  • 浴槽に入るとキッチンまで視線が抜け、開放感がある

 伊勢さんはもともと新築のマンションを購入して住んでいましたが、「もっと自由に自分の世界を作りたい」と、中古マンションを新たに購入してリノベーションすることに。

 仕事をしながら新宿の専門学校でファッションの勉強をしていたので、場所は新宿エリア限定でした。ショーの衣裳なども作っていたので、「思う存分作業ができるアトリエのような広い空間が欲しい」というのが伊勢さんのご希望でした。

 そこで提案したのは、キッチンにもリビングにも、アトリエにもなる広い空間を中心にしたパブリックスペースと、トレイやバスルーム、寝室、クローゼットの動線をスムーズにつなげたプライベートスペースに部屋を分けるアイデア。玄関を開けると、壁で隔たれたふたつの空間が広がり、小径のような廊下を歩いて、パブリックとプライベートの空間を行ったり来たりすることができます。

 伊勢さんは白の中にシルバーなどのきらめきがプラスされた世界観が好きだったので、部屋全体は白で統一しました。ただ、リビング側の壁の色は、透明感を出したかったので薄い水色にしています。塗装も通常よりキメ細かく、シルクやサテンのような感じです。照明もきらめき感を盛り上げていますよね。

 廊下のプライベートスペース側の壁は白ですが、あえて素材感のあるものを使いました。小径を歩いて行くような「外感」を演出しています。また、リビング側の水色の壁との対比を出すためでもあります。廊下の壁にはドアなどは設置せず、窓や隙間からの「見え隠れ」を作りました。

 解放感を出すためにバスルームには窓をつけました。廊下にも窓があり、浴槽からキッチンまで視線が抜けています。廊下の壁をくり抜いた窓には、作った衣裳がかけられるようになっているんですよ。

 キッチンはII型で、コンロのついたカウンターにはミシン用のバタフライデスクをくっつけることができます。洋裁作業をしないときは、部屋のすみに片付けておけば、カウンターはダイニングテーブルとして機能します。フローリングは、壁の曲線を生かすためにヘリンボーンにしました。

 まるでギャラリーのような都心の隠れ家的住まい。中古マンションのリノベーションだからこそ実現した例ですね。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から500件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)

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