太陽のまちから

原発ゼロ 小泉・細川連携で流れ変わるか

  • 文 保坂展人
  • 2013年11月12日

 11月12日付の東京新聞は1面トップで、「『原発ゼロ』へ共闘 細川・小泉元首相『国民運動』を」と大きく伝えています。日本記者クラブでの会見で「原発ゼロ」を訴えた小泉純一郎・元首相(71)と、細川護煕(もりひろ)・元首相(75)が連携するというニュースです。以下に引用します。

 細川護煕(もりひろ)元首相は11日、都内での本紙のインタビューで、安倍政権の原発再稼働路線を「犯罪的な行為だ」と批判し、「原発ゼロ」に向けた活動を国民的な運動に発展させたい考えを示した。講演会などで「原発ゼロ」を主張している小泉純一郎元首相と会談したことを明らかにし「目的を達成するまで、主張し続けていきたい」と述べた。

 いずれも首相時代には原発推進政策をとったものの、「東京電力福島第1原発事故」で根本から姿勢を転換したことに共通点がある。それは、3・11以後に「脱原発」へ転換し、「原発ゼロ」を求める多くの人々と共通し、「原発輸出」や「再稼働」に腐心する安倍政権や経済団体の鈍感さを浮き彫りにするものだと思います。

 一方、小泉元首相の語る「原発ゼロ」には、朝日新聞の世論調査でも好感が寄せられています。それによると、小泉元首相が政府や自民党に対して「原発ゼロ」を主張していることについて、「支持する」は60%にのぼり、「支持しない」の25%を上回ったそうです。

 首相経験者の発言が脚光を浴びるのは、永田町政治がこの問題で国民の声を代表していないということも示しているように思います。自民党はもとより、民主党も「原発ゼロ」を先導してきた議員が落選するなどして、電力労組の影響下にある労働組合への配慮が目立ちます。その他の野党も、「原発再依存」の既成事実化に対して、一致結束して政策変更を求める布陣を組むにはいたっていません。

 東日本大震災と福島第1原発事故を教訓として、エネルギー政策の大きな転換をはかるためには、「原発ゼロ」に向かう人々の声を結集する必要があります。

 小さな差異を問題にして手を携えないのも、ひとつの考え方かもしれません。

 ただ、私は、日本を「原発再依存」の社会にしたくはありません。そのためにエネルギー政策転換という明確な結果を出す必要があるように思います。その好機がいままさに訪れているように思います。そのためにも、できるだけ多様な声が、複数の異なる立場から発信されて、そのうねりを政治が無視することができないような状況を生みだすべきだと考えます。

 さらに、臨時国会の一大争点として浮上してきたのが「特定秘密保護法案」です。そもそも、電力会社は「原発安全神話」を維持するために、事故やトラブルを表沙汰にすることを回避してきました。それは、巨額の広告費を使用して、「原発=クリーン電力」という言論コントロールさえ可能としていたのです。「テロ対策防止」という理由で「特定秘密」として封印された施設や調査結果は、原発の安全性を検証するのにはなくてはならないものです。

 何が「特定秘密」に指定されているのかも不明のままでは、原発・核処理施設の取材・調査のために情報に接近することが、秘密漏洩の「共謀」「教唆」「扇動」とみなされて処罰対象となりかねない、とジャーナリストから強い危惧の声があがっています。

 誰もが「政治はすぐには変わらない」と思っている時期であるからこそ、一気に流れを変えるチャンスでもあると思うのです

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PROFILE

保坂展人(ほさか・のぶと)

1955年、宮城県仙台市生まれ。世田谷区長。高校進学時の内申書をめぐり、16年間の「内申書裁判」をたたかう。教育ジャーナリストを経て、1996年より2009年まで衆議院議員を3期11年(03〜05年除く)務める。2011年4月より現職。『闘う区長』(集英社新書)ほか著書多数。

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