太陽のまちから

特定秘密保護法 弾丸列車は止まらないのか

  • 文 保坂展人
  • 2013年12月10日

写真:秘密保護法案に反対してデモ行進する人たち。法案成立には、「民主主義の葬式」との声があがった(12月6日、吉本美奈子撮影) 秘密保護法案に反対してデモ行進する人たち。法案成立には、「民主主義の葬式」との声があがった(12月6日、吉本美奈子撮影)

写真:参院本会議での記名投票の結果、特定秘密保護法が賛成多数で可決成立した(12月6日午後11時23分、仙波理撮影) 参院本会議での記名投票の結果、特定秘密保護法が賛成多数で可決成立した(12月6日午後11時23分、仙波理撮影)

 12月6日、特定秘密保護法が参議院本会議で可決され、成立しました。日比谷野外音楽堂で開かれた反対集会には会場に入りきらないほどの人が詰めかけ、国会の外では大勢の人が声をあげている中での強行突破でした。それはまるで、これまでに見たこともない弾丸列車のようでした。

 衆参両院ともに強行採決によって成立させた審議は稀(まれ)に見る強引さでした。同時に、法案の採決が焦点になるにつれて、高まった市民の危機感の広がりもかつてないほどのものでした。ジャーナリスト、学者、文化人、映画人と反対声明が次々と出ました。私は、「特定秘密保護法」成立のニュースを聞いた直後、ツイッターにこのように書き込みました。

<議論もそっちのけで、壁を破って進む姿を見て、「決められる政治」「ねじれの解消」の結果を思い知った人も多いだろう。永田町には「日本人は忘れやすく、世論の高まりも半年続いた例はない」という伝承があるのを御存知だろうか>(12月6日23時44分)

 かつて国会議員として与野党が折衝する現場にいた時、強行採決の前後によく与党議員から聞いた言葉です。その時はどんなに大きな出来事に見えても、「人の噂(うわさ)は75日」のことわざ通り、関心が継続したためしはなく、今は熱くても冷めるのも早い、という統治感覚を正直に語っているのでしょう。

 はたして今回はどうなるだろうか、と投げかけて、私は続けました。

<特定秘密保護法案で終わるわけではない。年末年始をはさんで始まる通常国会には、過去3回廃案となった「共謀罪創設」や、集団的自衛権の憲法解釈変更に道をひらく、「国家安全保障法」等の国会提出がささやかれている。世論とこれを伝えるメディアの力で、強くブレーキをかける必要がある>(12月7日0時7分)

 このツイートは、数日かけて1700回リツイートされました。反響は大きかったといえます。

「論点は出尽くした」(安倍政権)どころか、この法律には、国会でほとんど審議されていない「共謀・教唆・煽動」が入っている、と指摘してきました。何が「特定秘密」か否かも不明であるのに、その情報に接近しようと話し合ったり、その行為をうながしたりすることが「犯罪」として処罰されるのです。これについては、前回のコラム「『目配せ』」でも成立する共謀罪と特定秘密保護法案」で詳しくふれています。

 これに加えて、包括的な「共謀罪」の創設が来年の国会での日程にあがっています。

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PROFILE

保坂展人(ほさか・のぶと)

1955年、宮城県仙台市生まれ。世田谷区長。高校進学時の内申書をめぐり、16年間の「内申書裁判」をたたかう。教育ジャーナリストを経て、1996年より2009年まで衆議院議員を3期11年(03〜05年除く)務める。2011年4月より現職。『闘う区長』(集英社新書)ほか著書多数。

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