リノベーション・スタイル

<55>箱の中に箱がある47m²のワンルーム

  • 文 石井健
  • 2014年2月19日

  [DIP]
 Kさん夫妻(夫46歳、妻35歳)
 東京都目黒区
 築39年 / 47.10m²
 工事費 800万円

 都内で一人暮らしの場合、ワンルームが多いですよね。でも、寝る場所だけは仕切りたいという方もいます。スペースが十分にあればいいのですが、それも現実的には難しい。ワンルームに寝室を作って適度な“こもり感”を出しつつ、圧迫感は取り除く。それを実現したのがこの部屋です。

 玄関を開けると突如、白い“箱”が目に飛び込んできます。豆腐のような白い物体……。じつはこの中に寝室があるのです。

 寝室とはいえ、ベッドを置くようなスペースはなく、ベッドマットを敷くだけでいっぱいです。でも四方を高い壁に囲まれているので、とても落ち着くんですよ。狭くても上部は開放されているので圧迫感はありません。枕元には本棚もあります。

 寝室は螺旋(らせん)の動線になっているので、それに合わせて囲った壁は少し傾斜させ、高さも斜めにしています。だから、立つ場所によって部屋の見え方が違うんです。床を底上げしたところは収納になっています。

 このロフトのような寝室が部屋の中心にあることで、部屋全体にメリハリが生まれました。ワンルームに回遊性が生まれ、バックステージのような空間ができたのです。そこにキッチンやクローゼットを配置しました。

 また、部屋の真ん中に大きな壁ができたので、その前にソファを置いています。壁ってとても重要なんですよ。壁がないとテレビも置けないし、絵も飾れません。今回は四角い箱を部屋の中心に置いたことで、新たに四つの面壁ができました。

 風呂はガラスでバスタブを囲って、シャワーブースのようにしました。洗い場はありませんが、ホテルのような感じですね。

 リビングの天井には懸垂用の取っ手も付いています。男性のお客さんに「付けますか?」って聞くと、だいたいみんな付けたいと言うんです(笑)。

 ワンルームでありながら、気分はロフトの寝室付き。こういう箱の中に箱がある部屋というのは斬新なようで、意外と使いやすくお薦めです。

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PROFILE

石井健(いしい・たけし)

1969年、福岡県生まれ。「ブルースタジオ」執行役員。日本のリノベーション・シーンの創世期から500件以上を手がけてきた。「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)でも「古い物件の家賃を倍にする不動産集団!」として紹介される。「郷さくら美術館」(東京・中目黒)で2012年度グッドデザイン賞受賞。 著書に『リノベーション物件に住もう』(共同編集/ブルースタジオ)

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