70代後半の母。日常的に膀胱(ぼうこう)に強い痛みがあり、5年前に間質性膀胱炎と診断されました。膀胱水圧拡張術という手術を受けて症状は改善しましたが、しばらくしてまた痛みだしました。痛み止めの薬はのんでいますが、ほかにできることはないでしょうか。(茨城県・H)

 ■答える人 伊藤貴章(いとう・たかあき)さん 田村クリニック副院長(泌尿器科)=東京都多摩市

Questionどんな病気ですか。

Answer膀胱の粘膜を守る仕組みが壊れ、粘膜下層(間質)に尿がしみ込んで炎症が起きる慢性の膀胱炎です。原因がわからず、中高年の女性に多い病気です。痛みのほかに頻尿や残尿感も起きやすく、一般的に膀胱炎と呼ばれる細菌が炎症を起こす細菌性膀胱炎に症状は似ています。

Question薬で治療できますか。

Answer細菌性の場合は抗菌薬(抗生物質)を使いますが、間質性膀胱炎では効きません。下腹部に痛みがある場合に痛み止めの薬を使うことがあります。研究は重ねられていますが、薬で治すことは難しいのが現状です。

Questionそれ以外の治療法は。

Answer麻酔をかけて膀胱に少しずつ生理食塩水を注入し、炎症で小さくなった膀胱を膨らます「膀胱水圧拡張術」は健康保険が適用されている有効な治療法です。入院して行うことが多く、痛みが再発した場合は再び手術をすることもあります。粘膜に潰瘍(かいよう)のような病変があると、電気メスで焼く治療をすることもあります。治りにくい場合は、専門医に相談するとよいでしょう。専門医の名簿は日本間質性膀胱炎研究会のサイトに掲載されています。

Question日常生活で気をつけることは。

Answer食事療法は大変重要です。香辛料やコーヒーなどの刺激物や、かんきつ類や発酵食品など尿を酸性にして膀胱を刺激する食べ物は控えめにしたほうがよいです。食べた物を記録し、何を食べた時に症状が悪化したかを把握しておくとよいでしょう。また、頻尿がひどい人は、膀胱の容量を増やすために膀胱にしっかり尿をためてから出す訓練も効果的です。

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