50代男性。左側の陰?(いんのう)が肥大しています。今年1月に触診やMRI検査で「水がたまっている」と診断され、今は握り拳ぐらいの大きさです。歩行やトイレの際に邪魔に感じ、医師からは、手術も選択肢と言われました。どのような治療がありますか。(奈良県・U)

 【答える人】 兼松明弘(かねまつ・あきひろ)さん 兵庫医科大准教授(泌尿器科)=兵庫県西宮市

Questionどんな病気ですか?

Answer陰?水腫または精巣水瘤(すいりゅう)と呼ばれ、陰?の中で精巣を包んでいる鞘膜(しょうまく)と、精巣との間に水がたまります。陰?が肥大していくと、歩行や排尿がしにくくなり、見た目にも目立ちます。

Question原因は。

Answer鞘膜には水を出したり、吸収したりする働きがあり、そのバランスが崩れて起きます。崩れる理由は分かっていません。水自体は無害なので、精巣への影響もないと考えられています。幼い子どもでも見られますが、原因は異なり、多くは自然に治ります。ただ、悪性の精巣腫瘍(しゅよう)でも陰?は膨らみます。腫瘍の可能性を否定するためにも、異変を感じたら泌尿器科の専門医に診てもらって下さい。通常は超音波検査で診断し、腫瘍などが疑われればMRIで調べます。

Question治療は。

Answer成人では、針を刺して水を抜く穿刺(せんし)と、手術があります。どちらも保険が適用できます。穿刺は短時間で費用も安くすみます。ただ、水は再びたまるので、数カ月ごとに繰り返す必要があります。手術は陰?を3センチほど切って鞘膜を引き出し、余分な部分を切除します。水を出す源(みなもと)がなくなるので根治します。通常は1時間以内で終わり、問題がなければ2、3日で退院できます。施設によっては日帰り手術に対応しています。

Question手術の注意点は。

Answer精子の流れが滞って起きる精液瘤で膨らんでいることもあり、区別が必要です。また、鞘膜の腫れが強いと、手術時に丁寧に止血しても陰?内に血がたまることがあるので、手術後に血を抜く管を1、2日入れることもあります。

質問には連絡先を。回答は紙面に限ります。

  • 【メール】  kenko@asahi.com
  • 【郵便】   〒104・8011 朝日新聞科学医療部
  • 【ファクス】 (東京)03・3542・3217
           (大阪)06・6201・0249

<アピタル:どうしました・その他>
https://www.asahi.com/apital/healthguide/hatena/