69歳の女性。40代で歯周病と診断されました。悪化して歯が抜けてしまい、現在は上の歯が3本、下の歯はありません。下は総入れ歯を使っていますが、歯茎が減っていて、安定剤を使ってもすぐ外れてしまって不便です。何かよい治療法はありますか。(京都府・F)

 【答える人】 金沢学(かなざわまなぶ)さん 東京医科歯科大助教(高齢者歯科学)=東京都文京区

Question歯周病とは。

Answer口の中の細菌が塊になった歯垢(しこう)がたまり、歯を支える「歯槽骨」が傷んでしまう病気です。日本人の6~7割が歯周病といわれ、40代ごろから増えてきます。初期は痛みなどの症状がほとんどありません。悪化すると歯がぐらぐらして抜けてしまい、65歳を超えると入れ歯を使う方が多くなります。

Questionどう治療しますか。

Answer歯を支える骨を再生させる治療もありますが、悪化して病原菌が除去できない場合には歯を抜くことを勧めます。そうならないためには、毎食後の正しい歯磨きでの予防が一番です。細菌が膜のようになると除去しづらく、石灰化した歯石になるとさらに取れにくくなります。歯科医院を受診し、専用の器具で取り除きます。

Question相談者は下の歯がなく入れ歯がずれるそうです。

Answerきちんと口の粘膜の状態に合わせて作った入れ歯には基本的に義歯安定剤は必要ありません。粘膜の状態は変わるので、歯科医院で入れ歯を調整したり作り直したりするメンテナンスが必要です。

Question安定剤の使い方は。

Answer外食やスポーツといったどうしても外れたくない時に、よく合った入れ歯に補助的に使います。厚みのあるクッション型は扱い方が難しいため、クリームや粉末状のものを使いましょう。

Questionほかの治療法は。

Answer1~2本のインプラントを埋め、入れ歯を固定する方法があります。公的医療保険は使えませんが、生活の質は上がります。歯のかぶせ物や入れ歯に詳しい専門医リストが日本補綴(ほてつ)歯科学会のホームページにあります。受診の参考にしてください。

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