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ぐるり東海【津島通信】

創立120周年 津島市立図書館

写真:津島市立図書館の前に立つ飯谷貞次館長(左)と園田俊介副館長=津島市老松町 拡大津島市立図書館の前に立つ飯谷貞次館長(左)と園田俊介副館長=津島市老松町

写真:園田副館長 拡大園田副館長

写真: 拡大

●日清戦争原点

 県内最古の公立図書館が愛知県津島市立図書館だと聞いて、驚いた。創立120周年という。なぜ、津島に早くから公立図書館があったのか。その謎を解こうと、同図書館の副館長園田俊介さん(39)が5年をかけて資料を集め、図書館史としてまとめた。

 図書館史「津島市立図書館編年資料集成」は上下2巻で、昨年12月の創立120周年に合わせて250部発行した。2007年に副館長に就いた園田さんは「一地方にどうして、こんなに歴史の深い図書館があるのか」と疑問に思い、調べ始めたという。

 同図書館の原点は、1895(明治28)年12月に津島高等小学校に設けた「凱旋紀念(がいせんきねん)書籍館」だった。物々しい名前は、日清戦争の勝利を記念して作られたから。地元の教育者や有力者による「海東海西郡(かいとうかいさいぐん)教育会」が、軍人の子どもに学資を支給するために会員から募った寄付金の余剰金で設立した。

 地方では前例のない施設だけに、運営には苦労したようだ。教育会の予算は会費頼りで、補助金がなければ蔵書を増やすこともできなかった。教育会は97(明治30)年、周辺町村でつくる学校組合に運営を移管。学校組合は「図書館設置規定」を設け、当時の文部省から県内初、全国では31番目の公立図書館「津島高等小学校図書館」として認可された。

 園田さんは、県内で最初に公立図書館が作られた理由を、「明治政府が子どもの学力補助としての図書館設置に力を入れていた時代であり、この地域の教育会も熱意があったのだろう」と推測する。

 学校組合の解散などで明治から大正時代にかけて管理者が5回変わり、大正末期には1年ほど廃館した時期もあった。郡制の廃止で管理者だった海部(あま)郡役所がなくなったためだ。1927(昭和2)年、津島町議会は町立図書館の設立を議決し、町長自らが館長となって図書館を再開した。

 当時の資料は散逸し、館名の変遷すらわからないなど、不明点が多かった。園田さんは近隣市町の郷土資料室などで資料を集め、沿革、蔵書数、サービスの変化などを丹念に調べた。

 園田さんは「地方行政の中で図書館の運営がどう変遷したか。教育史や行政史の検証にも役立ててほしい」と話す。 (小若理恵)

《津島市立図書館》

 蔵書数29万冊。昨年度は26万3千人が利用した。開館時間は午前9時〜午後6時。第4火曜休館。

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