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ギザギザらせん

写真:らせん階段の上からは、ぐるぐる続く美しいデザインが見られる=名古屋市中村区、吉本美奈子撮影 拡大らせん階段の上からは、ぐるぐる続く美しいデザインが見られる=名古屋市中村区、吉本美奈子撮影

 見下ろすと、渦を巻く、らせん階段に吸い込まれそうに。名古屋駅西の10階建てホテル「チサンイン名古屋」。オレンジ色の円い形で、「とうもろこしホテル」とも呼ばれる。

 赤と青の手すりの階段が二つあり、見る角度によって、階段側面の黄色が稲妻のようなギザギザ模様として現れる。10階から階段を下りてみた。フロアごとにドアの色が違う。180歩以上歩き、目を回しながら1階にたどり着いた。清掃作業などで利用する女性も「慣れるのに3カ月かかった」と笑う。階段を利用した宿泊者からは「感激した」との感想が寄せられると、片山竜三マネジャー(46)は話す。

 ホテルができたのは1973年。円い形にした理由は「効率」という。三角形の土地に、効率よく客室を確保し、いかに収益を上げるか。真ん中に中庭を置き、採光などを考慮した。客室は375室と見た目より多く、月に約1万人が宿泊するという。

 当初は建築雑誌などでも取り上げられ、その後もネットで注目を集めた建築物で、今秋に「メジャーデビュー」した。名古屋の魅力を紹介する「やっとかめ文化祭」内の「まち歩きなごや」のコースとして組み込まれた。企画したのは建築家の栗本真壱さん(41)。不思議な建物の理由を知り、普段は入れない内部も見られるとあって、ツアーは大人気。らせん階段では、写真を撮る見学者の手やカメラが突き出ていた。「建物が知られることで、建設に携わった人や、現在、関係する方にも自信や誇りを持ってもらえるのでは」と栗本さんは考えている。(吉本美奈子)

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