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安保って? 憲法って?

「危険はない」のウソが嫌

写真: 拡大

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 今年3月29日、新たな安全保障法制が施行された。自衛隊法など10本の法律の改正と、国際平和支援法という1本の新法からなる法制は、国民の中に大きな議論を巻き起こした。戦争放棄を定める9条を含め、憲法改正の議論も活発化している。参院選を前に、県内外でこの問題に深い関心をもつ人々に話を聞いてみる。

◆論点まとめたサイト開設 新田祐子さん(50)

 大事な問題なのに、国会の議論は延々と何時間も続き、普通の人は見続けられない。安全保障法制について国会で何が話されているのか、みんなに知ってもらいたいと考え、論点をまとめたサイトを立ち上げました。

 新たな法制で、自衛官の活動は広がります。

 自衛隊は後方支援として、米軍の兵站(へいたん)部隊の任務につき、弾薬の提供や戦闘機の給油などをするようになります。自衛隊の弾薬で米軍は敵国人を殺すことになる。後方支援の中には、戦闘地域の米兵を救助に向かう、危険性の高い「捜索救助活動」もあります。

 政府は「後方支援だから安全」「武力行使と一体化しない」などと答弁してきたけれど、米軍の教本には「兵站部隊は軍事行動の格好の標的」と書かれているそうです。自衛官の危険が増えるのに危険はないという、そういうウソが嫌です。

 海外に行く自衛官の法的立場も問題です。軍人ではなく、日本には軍法がないので、任務中に民間人をテロリストと誤認して撃ってしまったら一般的な刑法が適用されます。また、武器を不正使用しても、自衛隊法には国外犯処罰規定がないため、罰則がありません。法の空白を残している。

 今後、南スーダンなどで自衛隊の活動が拡大していく中で、何か問題が起きれば、安倍政権は「法の空白を埋めるためには軍法会議が必要だ。自衛隊を軍として位置づけるため、憲法改正が必要だ」と世論を誘導するのではないでしょうか。

 政府は、これまで必要最小限の個別的自衛権だけ許されると解釈されてきた憲法9条の解釈を変えて、集団的自衛権を認めました。でも、集団的自衛権行使が許される武力行使の新3要件の一つ、「存立危機事態」とは何なのか。他国への攻撃が自国の存立危機になる事態は何なのか。具体的な歯止めがなく、米軍の要請があれば日米同盟を傷つけないため、集団的自衛権がいつでも行使されるという心配があります。

(聞き手・曽田幹東)

―新田祐子―

 ロシアで日本語教師などとして働いた経験を生かし、横手市でロシア雑貨を輸入販売する会社を経営。

 昨夏の安保法制を巡る国会論戦をインターネット中継で見ているうちに気になって、本会議や委員会の議員らの発言を自分用のメモとしてまとめ始めた。これをサイト名「安保法案の論点整理」で昨年8月、ネットに公開すると反響を呼び、複数のメディアで取り上げられた。

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