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海峡往来真発見

美食の光州「ダック」あり 八田靖史

写真:光州名物のアヒル鍋(オリタン) 拡大光州名物のアヒル鍋(オリタン)

写真:アヒルの肉はエゴマと唐辛子酢みそのタレで味わう 拡大アヒルの肉はエゴマと唐辛子酢みそのタレで味わう

写真:八田靖史さん 拡大八田靖史さん

 ◇韓国料理ライター・八田靖史

 韓国南西部の光州(クァンジュ)は人口が146万人を超え、ソウル、釜山(プサン)などに次ぐ6番目の規模の都市だ。

 日本では光州と言うと、1980年にあった「光州事件」が有名かもしれない。民主化を求める市民に対して、当時の軍事政権が武力で弾圧をした凄惨(せいさん)なできごとだ。ただし、現在の韓国では、これを「事件」とはせず、民主化への重要な礎であったとの意味から、起こった日の5月18日にちなんで「5・18民主化運動」と呼んでいる。

 こうした歴史的背景から光州は「民主化の聖地」と呼ばれている。また、市民からのエネルギーを文化的に昇華する芸術の街としての認知度も高い。現代美術の祭典「光州ビエンナーレ」は2年に1度開催されており、次回の開催は今年9月7日〜11月11日と目前に迫っている。

 光州と言えば、韓国を代表する美食の街でもある。光州の近郊には米どころとして知られる羅州(ナジュ)平野が広がり、西海岸、南海岸から運ばれる海の幸も豊富である。

 地域の名物料理5種を指して「光州5味」と呼ぶが、そのひとつは韓国人の食卓に欠かせないキムチである。西海岸の天日塩と塩辛をふんだんに用い、濃厚に仕上げるのが光州キムチの特徴。食の根幹であるキムチがおいしい地域であれば、ほかは言うまでもない、というのが韓国料理の鉄則である。

 光州5味の残り4種は、地域の郷土料理をまとめた「韓定食」、牛肉と豚肉をハンバーグ状にたたいて焼いた「トッカルビ」、無等山(ムドゥンサン)地区に専門店が集まる「ポリパプ(麦飯定食)」、そしてアヒル鍋の「オリタン」である。

 いずれも垂涎(すいぜん)の品ではあるが、その中でどれかひとつと言われたら、個人的にはオリタンを推薦したい。日本ではアヒル料理というとさほどなじみはないが、もともとは鴨(かも)を家禽(かきん)化したものがアヒルである。鴨(かも)鍋の一種と考えてもよいし、なんなら「北京ダック」の向こうを張って「光州ダック」と表現すれば高級感もありそうだ。

 エゴマをたっぷり加えたスープは、どこかチキンカレーのような濃厚さがあり、じっくり煮込まれた肉もほろりとやわらかい。一緒に煮込むセリの香りもいいアクセントになる。

 そして、もうひとつ。光州についてぜひご記憶いただきたいのが、来年7月に世界水泳選手権が開催されるという点である。2020年の東京五輪に直結する大会という意味でも重要だが、2年に1度開かれるこの大会は、21年に開催地が福岡へと移る。みなさんもバトンを受け取る側として、光州という地域に関心を寄せてみてはどうだろうか。

 (次回の筆者は俳優の黒田福美さん。9月15日の掲載を予定しています)

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