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海峡往来真発見

ハモ料理、異なる味・食感 八田靖史

写真:八田靖史さん 拡大八田靖史さん

写真:豊前市の「うみてらす豊前」で食べたハモ重 拡大豊前市の「うみてらす豊前」で食べたハモ重

写真:麗水のハモユビキ(しゃぶしゃぶ) 拡大麗水のハモユビキ(しゃぶしゃぶ)

 ◇韓国料理ライター

 ハモの季節である。

 日本と同様に韓国でも夏の魚として親しまれており、南海岸沿いの港町である全羅南道(チョルラナムド)の麗水(ヨス)が名産地として知られる。1990年代までは盛んに日本へと輸出していたことから、現地では日本語の「ハモ」が呼び名としてそのまま定着している。

 本来の韓国語では「ケッチャンオ」と呼び、これは「犬の(歯のような)長い魚」という意味だ。日本語のハモも「噛む(はむ)」が語源だそうなので、その鋭い歯が日韓ともに印象的だったのだろう。

 そのハモを先日、福岡県豊前市で食べる機会があった。東京出身の私としてはもともとハモにあまり馴染(なじ)みがなく、韓国とかかわるうえで、その美味(おい)しさを知った。日本でハモというと京都のイメージが強く、正直なところ九州での印象はなかった。だが、地元では「豊前の夏といえばハモ」というぐらい自慢の名物であるらしい。

 同席した友人が、ご近所の大分県中津市在住であったため、「ハモの骨切りは中津が元祖」「JR中津駅には日本一長いハモの椅子がある」といった地元愛あふれる情報も加わった。

 なるほど、これまでの認識をおおいに改めつつ、ハモ重、ハモフライ、ハモの唐揚げといったハモ料理に舌鼓を打った。しょうゆだれを塗って焼いたハモ重にはウナギとはまた違う香ばしさがあり、ハモフライのふんわりとした柔らかさはとろけるようであった。

 私にとっては新鮮な衝撃だった。と言うのも、韓国で食べるハモ料理は、まったく異なるからである。骨切りをしてから調理するのは同じで、代表的な料理名も「ハモサシミ」(刺し身)、「ハモユビキ」(湯引き)と日本語が使われてはいる。だが、実際に食べてみると仕上がりはしっかりと韓国式なのだ。

 ハモサシミはワサビ醤油(じょうゆ)だけでなく、唐辛子酢みそにつけたり、葉野菜に、みそ、ニンニク、青唐辛子などとともに包んだりして味わう。独特なのは、生タマネギと一緒に食べること。生タマネギの上にハモの刺し身と、みそをのせ、シャキシャキとした食感と生タマネギの甘さ、辛さをアクセントとする。

 ハモユビキは、いわゆるしゃぶしゃぶだが、高麗人参(にんじん)やナツメの入った漢方スープにハモをくぐらせる。このときニラを一緒にゆがき、つけダレにも漢方しょうゆを用いるため、味わいには香りの要素も強い。サシミにせよ、ユビキにせよ、ハモのうまみを土台として、味、食感、香りを重ねる食べ方はまさしく韓国らしさと言えよう。

 同じハモであっても、求める味の方向性が異なる。私が豊前市で味わった衝撃とは逆の体験をしてみたい人は、ぜひとも韓国へ。

 (次回の筆者は俳優の黒田福美さん。27日の掲載を予定しています)

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