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酒よ【高く、高く】

(9)青学出身の3人で「研究会」

写真:佐藤広隆が東海林伸夫らに送った「青学地酒研究会」の参加案内 拡大佐藤広隆が東海林伸夫らに送った「青学地酒研究会」の参加案内

 郡山市にある酒販店「泉屋」の2代目社長になる佐藤広隆(47)が父、隆三から「上野(東京)まで出てこないか」と誘われたのは大学2年のときだ。

 連れて行かれたのは、全国の有名蔵元らが集う利き酒会だった。衝撃を受けたのが、長野県の銘酒「真澄」の最高峰「夢殿」。酒販店で育ちながら、それまでは日本酒と言えば悪酔いし、二日酔いになるイメージしかなかった。味わい深さに「世の中には、こんな酒があるのか」と驚いた。

 1988年に県立安積高校を卒業し、1浪して東京の青山学院大学経済学部に当時、通っていた。

 会の出席者に隆三は「息子にいいアルバイト先はありませんか」と尋ね、東京・四谷にある酒販店「鈴傳」を紹介される。当時は新潟県の酒の全盛期。鈴傳の社長、磯野元昭(故人)は「幻の酒」と呼ばれた新潟産の「久保田」を扱う酒販店組織「全国久保田会」の会長をしていた。宮内庁御用達の店で、広隆は皇居への配達も経験した。店に並ぶ酒に磯野がひとこと書き添えると、魔法のように売れていった。

 大学ではミスコンなどを催す広告研究会に入っていた。メンバーが広告会社や音楽会社など華やかな業界に就職する中、広隆はそのまま鈴傳に就職した。子どものころは友人に「酒屋の息子」と呼ばれるのが嫌だったのに、商売が楽しくなっていた。

 鈴傳では25歳まで修業した。泉屋に戻って6年目の99年のある日、隆三から言われた。「お前と同じ大学のやつがいたぞ」

 この日、隆三は県内の酒の審査会に出た。審査後の宴席でのそばに座ったのが、喜多方市にある大手「夢心酒造」ののちの社長、東海林伸夫。広隆と同い年だった。

 「一度、店に来なさい」。東海林は隆三に言われ、泉屋を訪ねる。そこで広隆に会い、「同じ青学出身者の蔵元が会津坂下町にいる。3人で集まりませんか」と誘った。それが「飛露喜」を造る廣木健司(48)だった。

 その年の6月10日、3人は会津若松市の居酒屋に集まる。「大学当時の思い出の品を持参しませんか」。広隆は呼びかけた。のちに「青学地酒研究会」と呼ばれ、県内の若い造り手たちを引っ張ることになる集団の誕生である。=敬称略(岡本進)

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