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酒よ【高く、高く】

(10)蔵元集い鶴ケ城で花見の会

写真:鶴ケ城公園で花見を楽しむ蔵元たち=今年4月、会津若松市 拡大鶴ケ城公園で花見を楽しむ蔵元たち=今年4月、会津若松市

 今年4月22日。会津若松市にある鶴ケ城公園は花見客でにぎわっていた。葉桜になりかけていたが、まだ肌寒く、ダウンジャケットを着込む人が目立つ。

 その一角に約60人の大集団がいた。県内16、県外8の蔵元と家族らだ。蔵元は自慢の酒1本とご当地のつまみを、参加した酒販店はお薦めの酒を持ち寄った。9年前から毎年続く花見の会だ。

 始めたのは「青学地酒研究会」の3人だ。会津坂下町の廣木酒造本店代表社員の廣木健司(48)、郡山市の酒販店「泉屋」社長の佐藤広隆(47)、喜多方市の夢心酒造社長の東海林伸夫(46)。

 青山学院大学のOBで、会津若松市の居酒屋に初めて顔をそろえたのが16年前。佐藤は「大学時代の思い出の品」としてスタジャンを持参した。学食の好物メニュー、バイト歴、印象に残っている酒……。2次会に場所を移し、深夜まで盛り上がった。

 「僕が『奈良萬』のブランドを売り出した年で、廣木さんの『飛露喜』も2年目。広隆さんも泉屋2代目として、どんなスタンスでいくか悩んでいた。そんな3人だったから話が弾んだ」。東海林は、そう振り返る。

 初めての花見は「会津娘」の造り手、高橋亘(42)を入れて4家族で集まった。翌年は「あぶくま」「寫楽」「辰泉」、その次の年は「花泉」の各蔵が加わった。

 東日本大震災の年も途切れさせなかった。「みんなで桜を一緒に見て、また頑張ろう」。廣木たちは、そう呼びかけた。浪江町請戸地区にあった蔵が地震で倒れた鈴木酒造店の鈴木大介(42)も招いた。被災から免れた鈴木の「磐城寿」を全員で飲んだ。鈴木はその後、山形県長井市で磐城寿を復活させる。

 その年、「而今」を造る大西唯克(40)も三重県名張市から駆けつけた。東海林から声をかけられた。

 いまや全国で最も注目される若手となった大西は言う。「品質を競うライバルなのに蔵元同士がこんなに団結し、一体感がある県はほかにない。それが福島の酒の全体的なレベルの高さにつながっている。花見の席でも『あれはだめ』『これはだめ』と互いの欠点を蔵元が本音で指摘し合い、大いに刺激になる」

 その評判を聞き、「鶴ケ城の花見に参加したい」と要望する県外の蔵元も増えている。=敬称略(岡本進)

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