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地方選【福島の針路 2018知事選】

内堀県政の検証(上)

写真:福島復興再生協議会では、世耕弘成経産相(前列右から4人目)ら3閣僚が並んだ=福島市太田町 拡大福島復興再生協議会では、世耕弘成経産相(前列右から4人目)ら3閣僚が並んだ=福島市太田町

 県知事選は今月11日に告示され、28日に投開票を迎える。東日本大震災と原発事故から7年半を迎えた福島。県政のトップとして大きな権限を持つ知事に対し、有権者はどのような「役割」を期待して一票を投じるのか。現職の内堀雅雄知事の1期4年を「予算」「調整」「オール福島」というキーワードで振り返り、その「役割」を考える。

 ●高水準予算 支持率後押し/特措法が武器 震災前から倍増

 8月上旬、福島市内のホテルの一室。内堀氏の前に、吉野正芳復興相(当時)、世耕弘成経済産業相、中川雅治環境相(同)の3閣僚が顔をそろえた。

 多くの県幹部や官僚も参加する会議の名は「福島復興再生協議会」。震災と原発事故に見舞われた福島にとって、国から予算を最大限に引き出すための、重要な会議の一つである。

 2011年8月から始まった復興再生協議会は議長は復興相が務め、首相と県知事が協議して指名した大臣、市町村長などから構成される。概算要求がある8月ごろと、当初予算案が固まった後の2月ごろの、年2回開かれるのが通例だ。

 この会議が福島にとってとりわけ重要なのは、原子力災害からの福島の復興及び再生を目的とした「福島復興再生特別措置法」(福島特措法)によって、明確な意思決定機関として位置づけられているからだ。同法は、この会議の構成員に対し、協議事項について「その協議の結果を尊重しなければならない」と定めている。

 そのため、福島は6月に予算の政府要望を行った後、その後の国との折衝で「外れるかもしれないと感じた事業」(県幹部)を、8月の復興再生協議会に、重点項目としてもう一度交渉のテーブルに載せることができる。

 県企画調整課によると、これまで重点項目で予算化されなかったものはないという。県担当者は「福島特措法は福島にとって最大の武器」と表現する。

     ■     ■

 内堀氏が就任して初の通年予算となった15年度の当初予算は、総額約1兆9千億円と過去最大となった。震災前のほぼ2倍の水準だ。

 それから4年。18年度の予算案は、除染や復興公営住宅の整備などが一段落したことで約1兆4千億円に減少したが、それでも震災前の1・6倍の水準。予算規模の大きさは、内堀氏の高い支持率や評価を支えている。

 21年3月末には、国が復興期間の総仕上げと位置づける「復興・創生期間」が終わり、被災地支援の先細りがささやかれているが、県に危機感は薄い。

 恒久法である福島特措法が、その第1条で「福島の復興及び再生は国の社会的な責任を踏まえて行われるべきもの」とうたっており、県幹部は「浜通りの復興はまだ時間がかかる。復興・創生期間が終わったからといって国の支援や予算がなくなるとは考えていない」と強気の姿勢だ。

 内堀氏も18年度当初予算案発表の会見で「国に対し、県の現状、そして今後の財政需要、展望を、私が熱く訴えながら、今後の財源確保、特に中長期的な財源確保や制度構築に一生懸命力を尽くしていきたい」と予算獲得に意気込む。

 だが、雲行きは怪しい。県の事務方はこう明かす。「県の要望は100%通っている建前だが、5年前よりも国はかなり厳しい。相当厳しい。なんとかけんかしてでも勝ち取らないと」

 復興庁の担当者は「復興・創生期間が終われば、要求事業の必要性を厳しく精査することになる」と断言した。

 今年8月、県議会の実力者である吉田栄光議長は浪江町長選の候補者の集会に駆けつけ、「避難されている方々には、代償としてお金が支払われているが、いつまで国民に理解をいただけるか」と述べたうえで、新町長が次の任期で直面する困難さを引き合いに、こう続けた。「内堀知事も県政2期目の挑戦をすることに決定しているが、今まで以上に苦労するのが2期目だ。覚悟も必要だ。自ら身を切っていかなきゃいけない」(小泉浩樹、石塚大樹)

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