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地方選【福島の針路 2018知事選】

内堀県政の検証(下)

写真:1日の事務所開きで「頑張ろう」と言いながら腕を高く上げる内堀雅雄氏(右から2人目)=福島市北矢野目 拡大1日の事務所開きで「頑張ろう」と言いながら腕を高く上げる内堀雅雄氏(右から2人目)=福島市北矢野目

 1日朝、内堀雅雄知事の福島市での事務所開きには、支援者のほか、共産党を除く各党の県議や県選出の国会議員ら150人が集まった。

 「がんばろう」。人が入りきらない事務所内で拳を突き上げた内堀氏が、今回の知事選で掲げるキーワードは「県民党」だ。

 党派に偏らないオール福島―を掲げて初当選した前回同様、今回も内堀氏を自民や公明、国民民主や社民など共産を除く各党が支援する。

 とはいえ、各党は公認や推薦は出さず、支持や支援にとどめる。「復興に政党の垣根はない。福島県民党という枠組みで応援していただければありがたい」と党派色を出すことを内堀氏が嫌うためだ。

 「オール福島」は政界以外にも浸透している。

 県町村会は立候補表明前の6月、内堀氏を推薦することを決定。その理由について町村会長の遠藤栄作鏡石町長は「現場主義を掲げ、市町村と一体となって取り組んできた」と述べ、就任以来、県内すべての市町村を回り、首長と懇談してきた姿勢を評価した。

 ほかにも、JA五連や県商工会連合会、県建設業協会など、4日時点で約60団体が内堀氏の推薦を決定している。

     ■     ■

 1期4年で築き上げた「オール福島」の底流には、総務官僚出身の内堀氏が県企画調整部長や副知事の間にみてきた県政混乱の教訓があると、関係者が口をそろえる。

 1988年に就任した佐藤栄佐久知事は第一原発3号機のプルサーマル計画の承認を白紙撤回するなど、自民党と対立した。その後、栄佐久氏の後継として2006年に就任した佐藤雄平知事は原発事故後の対応を巡って、県議会で同党の県議から激しく批判された。

 ある県幹部は「復興に向かう中で、党色を出さず一枚岩で進むべきと言うのが内堀氏の考えだ。各党に配慮するバランス感覚もあるので議会でもめることもほぼない」と分析する。

 それを象徴したのが9月の定例議会だった。代表質問や一般質問で、各党が厳しい指摘をすることは少なく、多くの時間が内堀氏の4年間の功績を称賛することに費やされた。

     ■     ■

 「オール福島」は県政に安定をもたらすだけでなく、県全体の民意が集約されているとして、予算など国との交渉の際に有利に働く。だからこそ、内堀氏はその維持に腐心する。

 「国と東京電力は議論を尽くして慎重に検討することが重要だ」

 内堀氏は、第一原発にたまり続けるトリチウムを含む汚染水の処理を巡り、自らの立ち位置を明確には示さない発言を繰り返す。

 内堀氏の側近の一人は「色々な利害関係を考える必要があり、賛成だ、反対だと言うのは無責任。オール福島を分裂させないよう、内堀知事はとても気を配っている」と解説する。

 さらに原発事故を抱える福島の課題には、知事の了承権や法的責任がないものが多く、自民党県連の西山尚利政調会長は「国の方向性が見えない段階で県の対応を決めるのは難しい。(反対賛成を)表明して県民運動というわけにはいかない」と話す。

 ただ、オール福島という体制は、議論を通じてよりよい合意を目指すことを怠ったり、少数意見を軽視したりする空気を生みかねない。今後、福島の課題が多様化する中、知事が先導役となって議論を引っ張ることも求められる。

 内堀氏の陣営関係者の一人は「問題が山積みの福島の中で『皆が賛成』という状況はおかしい。議論は深まらず、問題を先送りするだけ。国とも戦う姿勢を見せて欲しい」と話した。(深津弘、石塚大樹、平林大輔)

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