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みちのくワイド

民俗芸能 求む担い手

写真:福島県浪江町に伝わる「南津島の田植踊」。男性だけで踊ってきたが、女性も加わった=2月、同県南相馬市 拡大福島県浪江町に伝わる「南津島の田植踊」。男性だけで踊ってきたが、女性も加わった=2月、同県南相馬市

写真:装束の張り替え体験=1月、岩手県北上市、行山流口内鹿踊提供 拡大装束の張り替え体験=1月、岩手県北上市、行山流口内鹿踊提供

 ● 過疎化や少子化で継承の危機/性別・年齢...条件緩め確保

 鹿踊に剣舞、田植踊――。東北の集落で受け継がれてきた民俗芸能。過疎化や少子高齢化を背景に、多くの地域が担い手不足に直面している。継承の危機を乗り越えようと、NPOによる支援や保存団体が主催するワークショップなど、各地で取り組みが始まっている。

 ● 「反発あっても」

  1月、福島県の郡山や田村、須賀川の各市などの民俗芸能の担い手が郡山市に集まった。「うちの集落は子供が3人しかいない」「笛の吹き手が足りない」。次々と担い手不足の深刻さを訴えた。

 「踊るのは男児だが対象者が足りず、女児らに頼らざるを得ない」。保存団体の幹部が窮状を明かすと、「NPO民俗芸能を継承するふくしまの会」の懸田弘訓副理事長は答えた。「反発はあるかもしれないが女児を入れて下さい。県内には女性の踊りに男性が加わった例もあります」

 県内には、約800種の芸能が受け継がれてきた。東京電力福島第一原発の事故の影響で沿岸の民俗芸能の継承が課題となっているが、内陸部も悩みは一緒だ。

 会場では「舞い手は小学生だったが、高校生にも加わってもらった」という事例も報告された。参加者を増やす上で難しいのが、郷土の芸能である以上、集落の住民に限定している団体が多い点だ。懸田さんは、「最初は地区出身者の女性の子供のみOKとしたが、いまは全くこだわらないようになった芸能もある」などと説明した。

 ● 一般向け体験会

 こうした取り組みの一つが、岩手県北上市の民俗芸能「行山流口内鹿踊」が開く一般向けの体験ワークショップだ。講座は全4回。踊りや太鼓のたたき方を学び、約15キロの装束を身につけて踊りを披露する。年齢・性別問わず参加できる。

 「鹿踊のファンを増やしたい。中から一緒にやってみたいと言ってくれる人が一人でも出てくればという期待もある」。活動メンバー代表の昆野将之さん(45)は語る。

 かつては青年団、その後は地元中学校の卒業生が中心となってきた。だが中学校が統合され、地元だけで担い手を確保するのは難しくなってきたという。現メンバー10人の中には口内地区以外もいる。「半数以上が40代。鹿踊を残すには色々と参加条件を緩めなくては」と昆野さん。

 まずは、民俗芸能を身近に感じてもらうことが大事だと考えている。装束の張り替えを体験できる場を1月に設けたところ、盛岡市などから女性を含む11人が参加した。メンバーの菅野健志さん(40)は「写真をSNSで載せてくれる人もいて、広く存在を知ってもらう効果もある」。

 「民俗芸能の宝庫」と言われる岩手県。北上市には神楽や剣舞、田植踊など100を超える団体があるが、伝承が危ぶまれるものが少なくない。市の民俗芸能団体連合会は昨年、加盟団体を対象にアンケートを実施。回答した47団体のうち、4分の1の11団体が今後の継承について「困難」「分からない」「休止中などとした。運営の悩みとして最も多かったのは後継者不足で、36団体が挙げた。

 「市や商工団体と連携し、まちづくりの中で支えていく必要がある」と菅原晃会長(71)。市民や企業なども加わった新たな組織に移行することも検討し、「将来的には常設の公演施設が望まれる」と話す。

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