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ちゅうごくライフ

【学ぶ】最新翻訳機 言葉の壁越える?

写真:フィリピノ語訳が表示された画面をながめる児童=島根県出雲市今市町 拡大フィリピノ語訳が表示された画面をながめる児童=島根県出雲市今市町

写真:ポケトークの利用イメージ=ソースネクスト提供 拡大ポケトークの利用イメージ=ソースネクスト提供

写真:JR西日本で導入されている多言語放送システム。既存の放送機器に接続する=JR西日本提供 拡大JR西日本で導入されている多言語放送システム。既存の放送機器に接続する=JR西日本提供

 ■ 74言語に対応 学校や企業で活用

 「もしも外国語が話せたら……」。外国人労働者や訪日観光客が急増する中、自由に会話したいと思う人も少なくないでしょう。そんな夢をかなえる翻訳機器が様々な場面で活用され始めています。最新技術は言葉の壁を越えられるのでしょうか。

 外国から島根県出雲市にやって来たばかりの小中学生を対象に、学校転入前に基礎的な日本語などを教える「初期教室」で、今月2日、フィリピンの小学1年と2年の男の子の兄弟が、日本語指導員の多々納美波里さん(52)から自己紹介の仕方を習っていた。

 多々納さんは「みんなの前で『私の名前は●●です』と話します」と説明したあと、手元の音声翻訳機「ポケトーク」に、「自己紹介」と話しかけ、翻訳機の画面を2人に見せた。

 画面にはフィリピノ語で「自己紹介」が翻訳表示され、2人は納得したようにうなずいた。

 出雲市では半導体メーカーの工場で働く日系ブラジル人が多く、日本語指導を必要とする生徒・児童が170人(10月1日現在)と、7年間で7倍以上に急増。ポルトガル語を話せる職員6人を初期教室や小中学校に配置しているが、5月にインドネシア出身の児童を受け入れたことを契機に、74言語に対応可能なポケトークを導入した。

 授業での活用はもちろん、ブラジル人とインドネシア人の子どもたちがそれぞれの母語で会話するなど、日常的な交流にも役立っているという。

 出雲市教委学校教育課の児玉佐知子主任は「職員が多言語に対応するのが一番だが、人材に限りがあり難しい。一台で済む翻訳機の存在は非常にありがたい」と話す。

 外国人技能実習生が多い島根県西部の吉賀町は今年度、約300万円の補正予算を組み、ポケトーク計42台を購入予定。外国人を雇用する企業などへ無償貸与する取り組みを始めた。

 最多の15台を希望した社会医療法人石州会は、運営する老人保健施設で働くベトナムや中国出身の留学生14人へ貸し出すという。日本人職員との意思疎通や語学学習への活用が主な目的だが、担当者は「将来的には介護の現場で利用者とのコミュニケーションに活用する可能性もある」と話す。

 町は「高齢化率が40%を超え、町内の企業にとって外国人労働者は不可欠となっている。多文化共生の地域作りのために導入した」と説明する。

 ポケトークを開発・販売するソースネクスト(本社・東京)によると、2017年の発売以降、今年7月までに計50万台を出荷した。当初、海外旅行での個人利用を想定していたが、多言語対応が必要な役所や病院など公的機関や外国人を雇用する企業などの購入が増加しているという。

 AI(人工知能)を活用し、入力された音声をクラウド上でテキスト化し翻訳する方式のため、英語や中国語など話者が多くデータの積み重ねがある言語ほど正確な翻訳ができる。同社の担当者は、話者が少ない言語との翻訳能力の差を認めつつ「学習が進めば精度も向上していく。製品を通じひとりでも多くの言葉の壁をなくしたい」と言う。

 ■ 交通機関でも多言語で放送

 訪日観光客の増加を受け、交通機関でも機械翻訳ソフトの活用が広がる。

 JR西日本は昨年3月、パナソニックが開発した翻訳ソフトを京都や姫路など外国人利用客が多い5駅に導入した。タブレットで、「運転を見合わせています」「通常より目的地までの所要時間がかかります」などの約400の定型文の中から必要な文を選ぶと、英語、中国語、韓国語の順で構内に放送が流れる仕組み。今年3月には岡山、福山など計24駅に拡大。今後も新幹線駅を中心に導入を拡大させていくという。

 ソフトの導入で、岡山駅では構内放送も担っていた外国人案内スタッフを乗客対応に専念させることが可能になったという。

 ■ 追伸 記者より

 ポケトークを実際に使ってみると、翻訳の速さと正確さに驚かされました。スマートフォン用無料アプリ「グーグル翻訳」には、カメラで文章を撮影すれば翻訳されて表示される機能も搭載されています。翻訳技術が進化すれば、語学力以上に何を話すかが問われる時代になるかも知れません。(清水優志)

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