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水曜「生きる」【けんこう処方箋】

子ども、かぜひいて免疫獲得 高橋豊

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写真:イラスト・佐藤博美 拡大イラスト・佐藤博美

●KKR札幌医療センター・小児科特任部長 高橋豊

 新しい年が明けた。子どもたちにとって、今年もこのコラムが少しでも役に立てればよいと願っている。

 赤ちゃんはあまりかぜ(ウイルス感染症)をひかないと言われているが、それはお母さんが獲得した免疫に限った場合だ。お母さんがかぜをひけば当然うつる。また、もらった免疫は3カ月を過ぎるとどんどん減っていくので、周りにかぜの人がいればすぐに感染する。

 のどのかぜ、鼻やせきを伴うかぜ、吐いたり下痢したりするかぜ、発疹を伴うかぜと、小さな子どもたちは次々と色々なかぜにかかる。発熱を伴うことも多い。両親と赤ちゃんだけの家庭ではめったにかぜはひかないが、上に兄弟がいたり保育園に預けたりすると、すぐに感染する。

 どうしてうちの子はこんなに次々とかぜをひくのだろう……と悲観することはない。一つ一つかぜをひいて、自分で免疫を獲得して丈夫になっているのだと、良い方に捉えたらどうだろう。1歳になる前にかぜを多くひくと、アレルギーの病気になりにくいという説もある。

 かぜの多くは、かぜ症状のある人から感染するが、生まれて初めての発熱というケースも多い「突発性発疹」は、周りにかぜの人がいなくてもかかる。多くは一番接触の多いお母さんから感染すると言われている。大人はみんな、この原因ウイルスを持っているのだ。3日ほど高熱が続いた後に、熱が下がり全身に発疹が広がる。

 上の兄弟にとってはただのかぜだが、乳児がかかると重症化し、呼吸が苦しくなるのが「RSウイルス感染症」だ。冬に流行する病気と言われていたが、最近はこの感染症の入院患者が途絶える時期がなくなった。早産児や、生まれつき肺や心臓、免疫に病気がある乳児は、特に重症化しやすい。ワクチンは開発されていないので、流行シーズン前にウイルスに対する抗体を月に1回、筋肉注射をし重症化するのを防ぐ。

 子どもの発熱の原因は、ほとんどがウイルス感染症だ。だが、抗ウイルス薬があるのはインフルエンザとヘルペスウイルスの一部だけで、多くの患者さんは対症的な治療しかできない。

 私たち小児科医の役割は、かぜについてはそれぞれの症状の対処法を丁寧に説明すること、そして、重症細菌感染症や川崎病など、発熱患者に紛れ込む迅速に治療すべきケースを見逃さないで診断することだと考えている。

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