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レトロ建物グラフィティー【レトロ建物グラフィティー】

フジヤ子鹿時計店

写真:イラスト・松本浦 拡大イラスト・松本浦

■時が止まった昭和の空間

 円山エリアにある「フジヤ子鹿時計店」は、若き時計職人の山崎薫さんがモルタル木造2階建て(1959年頃築)の一角を借りて営む小さな時計修理店。クラシックな両開きのガラス戸を押して店内に入れば、壁には大きなゼンマイ仕掛けの柱時計がズラリと並ぶ。寺山修司の映像世界へ迷い込んだ気分にさせられる空間なのだ。

 希望があれば販売もするアンティークなたんすや小物などがさりげなく置かれ、ここだけは昭和で時が止まったかのよう。デジャブーにも似たこの感じ、好きだなあ。

 奥の修理コーナーでルーペをのぞく山崎さんは、現代的な和装がよく似合う。「フジヤ時計店」の創業者・宮下彰さんが引退し、店内に骨董(こっとう)部門「子鹿屋」が開設されたのは2001年のこと。当初はスタッフだった彼女が、時計修理の免許を取得し、07年から古時計専門店の職人として店を守る。

 「修理はゼンマイ式の腕時計や掛け時計が大半です」。よく見ると、壁に並ぶ柱時計は2、3個しか動いていない。「掛け時計は週に1度巻くのがほとんどですが、たくさんあると意外に労力が必要です」と山崎さん。手間がかかるからこそ、動かない掛け時計を動かす喜びは大きいのだろう。

 ガラス戸の木枠には表に「押」、裏に「引」の文字が入った真鍮(しんちゅう)板が埋め込まれている。そんな店のたたずまいも含めて、古いモノに対する店主の愛情がひしひしと伝わってくる。

 ◇札幌市中央区北1条西23丁目 電話:011・621・9366

 (和田由美)

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