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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

咽頭・扁桃炎、原因は様々 高橋豊

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

●KKR札幌医療センター・小児科特任部長 高橋豊

 のどが痛くなって熱が出る咽頭(いんとう)・扁桃(へんとう)炎のほとんどは、ウイルスが原因だ。その中で細菌性のものの多くは、溶血性連鎖球菌(溶連菌)によるものだ。

 溶連菌感染症は3歳以上の幼児、学童に多く、80以上の菌型があるので何度もかかることがある。典型的な症状は高熱と咽頭痛だが、腹痛、嘔吐(おうと)が前面に出て急性胃腸炎を、また強い頭痛を伴い髄膜炎を疑うようなこともある。

 「のどを見ると赤くぶつぶつしている」「舌がイチゴのように赤い」といった典型的な所見があると、それだけで診断がつくが、その場合も菌の培養や迅速検査で確認してから治療を始めるのが基本だ。ただ、迅速検査は陰性となることも多く、のどにこの菌を大事に持っている健常者(健康保菌者)も10%前後いるので、検査が陽性でも菌が原因ではないことがある。

 淡い点状の発赤疹を伴うと、しょうこう熱という診断になる。以前は隔離が必要な病気だったが、発疹の有無以外の病気の重さや合併症に違いはないので、今は隔離しない。兄弟への感染の可能性は25%とされているので、症状がある場合は検査をしたほうが良い。

 溶連菌感染症は、感受性のある抗生物質を服用するとおおむね1〜2日で解熱する。その後は通学は可能だが、完全に除菌するためには、5〜10日間の服薬が必要だ。頸部(けいぶ)リンパ節炎を伴う場合は、抗生剤の静脈内投与が必要なことがある。

 アデノウイルスによる咽頭・扁桃炎は、溶連菌感染症とは、のどの所見が異なるが、赤くなり白ゴケがついて、しかも血液検査をすると白血球数が増加し、炎症反応も強陽性となるなど、いかにも細菌による咽頭・扁桃炎を疑わせる。しかし、この場合は抗生物質が効かず、高熱が4〜5日は続く。迅速検査で確認できれば、慌てず経過をみることができる。

 また近年、周期性発熱症候群という一群の病気が知られてきた。ほとんどが極めてまれな病気だが、その中でPFAPA(周期性発熱、アフタ性口内炎、咽頭炎、リンパ節症候群)はしばしば経験する。3〜4歳で始まることが多く、3〜5日間続く発熱・発作を3〜8週ごとに反復する状態が数年にわたり繰り返される。

 この病気と診断されると、抗生物質は不要となり、ある種の薬剤や扁桃摘出で発熱・発作を抑えられる。まずは疑ってみることが重要だ。

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