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金曜「ライフ・楽しむ」【わたし色】

「学びほぐし」に楽しさも発見 美馬のゆり

写真: 拡大

●公立はこだて未来大教授・美馬のゆりさん

 人生80年、90年となった現代、学校以外でもたくさんのことを学んでそれを活(い)かせる機会ができています。春は新しいことを始めるのによい季節。そこでまず、からだをほぐすように「学びほぐし」から始めてみませんか。

 学びほぐしとは、哲学者の鶴見俊輔がヘレン・ケラーと会った時に出てきた「アンラーン(unlearn)」という言葉を訳したもの。今まで学んできたことを、セーターの毛糸をほぐし、自分の体に合わせて編み直す感じです。

 今まで無理やり、あるいは納得はいかないけれど、学んだことにしたものはありませんか? いま改めて学んでみると、そこには違った面白さを見つけられそうです。

  □  ■  □

 長続きしないと思っている方には「三方よし」の発想がヒントになりそうです。近江商人の心得といわれるこの考え方は、売り手も買い手もお互いに満足し、しかもそれが社会のためにもなるということ。自己満足にとどまらず、そこから広がり、続いていくのです。

 私も関わる函館の「科学楽しみ隊」は、老若男女の有志グループです。自分たちで科学実験やショー、ワークショップを企画し、学習会を開き、それを保育園や学校、ショッピングモールのイベントで披露しています。

 科学に詳しい人たちだけではありません。これまで科学とは縁遠かった人たちも参加し、その楽しそうな姿を見て、口コミや新聞を見て、新しい仲間が増え、活動が広がっています。

  □  ■  □

 わからないこと、わかったことを、互いに言葉にする仲間がいることで、理解が深まります。自分が楽しいだけでなく、それを子どもたちに、地域の人たちにおすそ分けする。社会的に意義あることを学ぶことで、自分自身も動機づけられるのです。

 思考の「外化」は、頭の中にあるモヤモヤしたものを言葉や絵として頭の外に出し、吟味できる状態にすること。講義を受ける、本を読むという「内化」にとどまらず、それをメモにまとめたり、他人に話したり、教えたりという外化は、深い学びに、そして三方よしにつながります。

 一人でお勉強するのもよいけれど、仲間と分かち合い、次の世代につなげる活動を考えてみませんか。ちょっと周りを見渡せば、きっと仲間が見つかるはずです。

    ◇

 みま・のゆり 1960年生まれ、東京都出身。2000年から公立はこだて未来大学の教授。日本科学未来館(東京)副館長やNHK経営委員などを歴任してきた。著書に「理系女子(リケジョ)的生き方のススメ」(岩波書店)など。

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