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水曜「働く・暮らす」【現場一話】

仮想現実、マンション販売に活用

写真:モニターはゴーグル内に映し出されている画像=札幌市中央区 拡大モニターはゴーグル内に映し出されている画像=札幌市中央区

写真:VR体験用の椅子。上部のスピーカーから音が出る=札幌市中央区 拡大VR体験用の椅子。上部のスピーカーから音が出る=札幌市中央区

 ■360度映像で物件を下調べ

 マンションの新築が相次いでいる札幌市で、完成後の物件や周囲の様子を仮想現実(VR)を使って体感し、下調べしてもらおうという試みが始まっている。

 マンション分譲大手「大京」(東京)が、中央区北2条東2丁目に建設中の「ライオンズ札幌中央レガシア」(14階建て)。ファミリー向けに2〜3LDKが計78戸あるこのマンションは、「JR札幌駅や複合商業施設『サッポロファクトリー』から徒歩圏」が売りで、来年3月の完成・入居に向け工事が進む。

 近くの大京北海道支店(北1条西3丁目)の一室に今月10日、物件の一部を見ることができるショールームがオープンした。その名も「VRラウンジ」。専用ゴーグルをかぶると、コンピューターグラフィックスで描かれた物件の外観やエントランス、ロビーなどの共用部分が360度見渡せる。前進したり天井を見上げたりといった操作は、ゲーム機「プレイステーション」のコントローラーを使う。

 この物件の現地モデルルームは今年7月に完成予定だ。ただ外観や共用部はマンションの完成間際まで工事をしているため、実際のイメージがつかみづらく、これまでは入居時に初めて見る顧客も多かったという。同支店の寺田清プロジェクトリーダーは「『思っていたのと違う』というお客様もおられました」。

 大京は今回、物件の完成・引き渡しまで約10カ月あることや、エントランスの天井がホテル並みの3・5メートルあることをPRしやすいと、同社として全国で初めて、本格的にVRを導入した。

 実際にVRラウンジを訪れた人たちからは「質感が分かりやすい」「子供も一緒に楽しめる」といった反応があるという。

 業界では近年、札幌都心部のマンションを、市内郊外や道内・道外からの移住先やセカンドハウスとして買う動きが増えている。特に道外からは、雪が降り積もっている冬場の状況を購入前に調べたいとの要望も多いという。ただ、何度も札幌に足を運ぶことができない人も多く、販売促進の課題の一つだった。

 VRでは物件案内のほかにも、冬の道庁赤れんが庁舎や大通公園の映像も見ることができる。寺田リーダーは「購入前にイメージをつかみやすくなる」と利点を強調する。

 不動産経済研究所(東京)によると、2016年に札幌市内で発売されたマンションは1088戸と、15年より55戸(5・3%)増えた。15年も同じ伸び率だった。同研究所によると、首都圏の物件は東京五輪に向けた建設ラッシュで工費が高止まりし利幅が薄くなっているため、業界では札幌など地方の中核都市の物件販売に力を入れる傾向が強まっているという。最新技術も加わり、顧客の獲得競争はますます激しくなりそうだ。

 (上地兼太郎)

 ■観光地や移住先のPRにも

 VRは昨年から、ゲーム業界を起点に広がりを見せている。昨年10月に発売されたソニーのVR用ゴーグル型端末「プレイステーションVR」は今月、販売台数が100万台を突破。調査会社「MM総研」(東京)は、VRのコンテンツや周辺機器の市場規模は、2016年度の82億円から21年度は1756億円になるとみている。道内でも、観光地や移住先をPRできるとして、スマートフォンや動画サイトでVRを使う自治体が増えている。2月にあった冬季アジア大会では、ジャンプ競技の会場で競技を体感できる装置が設置され、好評を博した。

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