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水曜「働く・暮らす」【逸品 ひとモノ語り】

釧路市の北泉開発「エゾ鹿スープカレー」

写真:看板商品の「エゾ鹿スープカレー」を手にする曽我部喜市社長=釧路市阿寒町 拡大看板商品の「エゾ鹿スープカレー」を手にする曽我部喜市社長=釧路市阿寒町

■厄介者を活用 味な地域活性化

 エゾシカの飼育から肉の商品開発、販売まで一貫した流通で、先駆け的な存在なのが、釧路市阿寒町の北泉開発だ。深刻な農林業被害をもたらすエゾシカの有効利用と、事業の多角化に道を開いた。

 自社所有地にある6ヘクタールの牧場の周囲約1キロを高さ2・8メートルの鉄製フェンスで囲み、採草地やシラカバなどの林、水飲み場などを整備した。阿寒湖畔の前田一歩園財団が森林被害防止のため生け捕りしたエゾシカを受け入れて飼育している。年に1500頭を目標に出荷し、150頭程度が常時、牧場にいる。

 そんな中から2006年に発売したのが、「エゾ鹿スープカレー」だ。曽我部喜市社長(77)が好きだったスープカレーをもとに商品化した。辛みや味付けなどは、プロの料理人などと味を練った。「製造から3カ月から半年たった方がおいしく感じます」と曽我部社長は勧める。

 1袋250グラムの容量のうち、60グラムのエゾシカの肉と、じゃがいもや、にんじんなどの野菜も加わりボリューム感がある。辛さは抑え気味で、市販のカレールー1かけ(10グラム)を加えると、ルーカレーとしても楽しめる。

 「北海道イコール、スープカレー。エゾシカイコール北海道。これが観光客にはまった」。お土産などで評判となり、看板商品になった。

 本業は建設業。曽我部社長が経営環境の先行きを心配し、新事業の検討を始めた頃、常務で長男の元親さん(51)も地元の商工会青年部長として地域活性化を考えていた。2人が注目したのがエゾシカだった。他とは違う取り組みをしようと、当時珍しかったエゾシカの飼育と肉の加工センターを設けた。

 食肉販売などで年間約8千万円を売り上げ、成長が続いている。15年には新分野進出の建設会社の好例として高橋はるみ知事から表彰された。

 「養鹿事業をやってよかった」。曽我部社長はそう振り返る。

 (佐藤靖)

     ◇

 北泉開発は1970年に砂利・砕石・砂の採掘販売などの建設業として設立。従業員約40人。養鹿事業は2005年1月から始めた。「エゾ鹿スープカレー」は1箱700円(税別)のほかに、エゾシカを使った缶詰(しょうゆ味、みそ味、カレー味)や味付けした肉を「阿寒もみじ肉」のブランドで販売している。釧路市阿寒町の道の駅阿寒丹頂の里やフィッシャーマンズワーフMOOなどで取り扱っている。問い合わせは北泉開発(0154・66・3508)へ。

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