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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

尿失禁、骨盤底筋を鍛えて 寒川美奈

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

●北大大学院保健科学研究院准教授 寒川美奈

 尿失禁は、自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまう状態です。女性に多く加齢とともに増加し、我が国の調査では65歳以上の半数近くにみられ、出産や肥満との関係性も指摘されています。

 一方で、生死に関わる問題ではあまりないことと、何となく周りにも相談しづらいため、病院を受診せずに我慢している方々が少なくないと考えられています。

 しかし、尿失禁があることで、外出しづらいなど日常生活の活動が狭まり、精神的に苦痛になるといった影響が出ます。失禁用パッドの生産量が年々増加していることからも、尿失禁に困っている方が多いことがわかります。

 尿失禁にはタイプがあります。一番多いのはせきやくしゃみをした時や重い物を持った時、走る、跳ぶといった運動時などに腹部へ力がかかることで尿が漏れる「腹圧性尿失禁」です。一方、トイレへ行く途中などに我慢できず尿漏れが起こってしまう場合は「切迫性尿失禁」と呼ばれ、腹圧性と切迫性を合わせた「混合性尿失禁」とともに多くみられます。

 タイプによって治療法は異なりますが、最も多い腹圧性尿失禁の場合には、骨盤底筋を強化する運動が第1の選択肢として推奨されています。

 骨盤底筋は膀胱(ぼうこう)や子宮、膣(ちつ)などの臓器を体の下方から支える筋肉です。せきやくしゃみなど腹部に力がかかった際に、通常は骨盤底筋が反射的に働き尿道を閉めて尿の失禁を防ぎます。しかし骨盤底筋が弱ると、尿失禁が起こりやすくなります。

 骨盤底筋は、尿道を閉める、つまりおしっこを止めるようにすると働きます。肛門(こうもん)を締めるように意識してもよいでしょう。さらに仰向けに寝て、座って、立ってと姿勢を変えながら、力を入れたり抜いたりを繰り返す運動をすると、骨盤底筋のトレーニングになります。

 このトレーニング方法は1950年ごろから今日までずっと使われており、尿失禁に対する効果も多く示されています。実際、道内のデイサービス利用の高齢女性で尿失禁のある方を対象にこのトレーニングを指導したところ、尿失禁症状とともに生活の質(Quality of Life)に対する改善効果もみられました。「ながら運動」でも大丈夫です。

 尿失禁にお悩みの方は、まずはこのような骨盤底筋トレーニングを日常生活の中で取り入れてみてはいかがでしょうか。 

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