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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

3ワクチン 定期接種化望む 高橋豊

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

●KKR札幌医療センター・小児科特任部長 高橋豊

 小児科医は「かぜ」という言葉を、ウイルス感染症の代わりに使うことがある。この夏流行した手足口病やヘルパンギーナは「夏かぜ」、ウイルス性胃腸炎は「おなかのかぜ」といったような言い方だ。分かりやすくするつもりで使うのだが、鼻水やせきを伴う「かぜ」のイメージが強い場合は、かえって分かりにくくしてしまうこともある。

 熱が出て、その原因がウイルスか、細菌か、それ以外かというのは大事なことで、根本的な治療法があるか否かに関わる。抗ウイルス薬がある病気は、小児ではインフルエンザ、水痘など一部に限られている。熱を出すと小児科を受診していただくが、ほとんどの場合「かぜ」なので、実は多くの場合、自力で良くなっているのである。

 私たち小児科医の役割は、早期に対応が必要な「かぜ」以外の病気を鑑別し適切に治療することと、「かぜ」の場合はそれぞれの症状への対処法を話し、解熱して元気になるのなら「もう少し熱が続いても大丈夫ですよ」と言ってあげることだと思っている。

 早期に治療すれば後遺症なく治る病気を見逃さないようにするのは、私たち小児科医が最も腐心するところだ。その意味で、小児細菌性髄膜炎の最も多い原因菌であるインフルエンザ菌と肺炎球菌のワクチンが、2013年に定期接種となったことで、この病気が著しく減ったのは喜ばしい限りである。

 ウイルス感染症は根本的な治療法がないものが多いので、予防が重要だ。病気が限られてはいるが、ワクチンによって免疫を獲得することになる。麻疹・風疹、水痘、B型肝炎、ポリオ、日本脳炎、インフルエンザ、おたふく、ロタウイルスで、インフルエンザ以下は任意接種(有料)となっている。

 インフルエンザワクチンの重要性は言うまでもなく、おたふくも多くのお子さんが髄膜炎を合併したり、難聴の後遺症を残したりする病気だ。

 ロタウイルス胃腸炎は重症化しやすく、ワクチン導入前は全世界で5歳以下のお子さんが年間45万人亡くなっていた。日本は亡くなるのは10人前後と少ないが、それでも入院加療が必要なお子さんは多かった。日本では11年にワクチンが承認された。2万円以上という高額なお金を払っても接種される方が増えたことで、重症化するお子さんが明らかに減ってきている。

 保護者の負担軽減のためにも、この三つのワクチンの早期の定期接種化を望む。

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