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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

次世代に命つなぐ助産師 大日向輝美

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

●札幌医大保健医療学部長 大日向輝美

 「助産師」をご存じだろうか? 「助産」とは文字通り「出産を助けること」。お産を経験した女性の多くは助産師と関わっているし、大多数の人は生まれた時に助産師にとりあげてもらったはずだ。

 とはいえ皆さんが助産師と出会うのは、人生の限られた期間や場所でのこと。同じ看護職でも、看護師に比べてなじみが薄いのは当然だろう。

 看護職の中で助産師の占める割合は2・2%。多くは病院や診療所で働いている。地域で助産所を開業している人もいる。

 助産師になるには、看護師資格を有しているか、看護師資格との同時取得を前提に、大学や養成所で1年以上助産に関する教育を受ける必要がある。

 助産師は最も古くからある看護職で、1899年に制度化された。1915年に資格制度を有した看護師より、専門職としての歴史は古い。第2次世界大戦後までは「産婆」と呼ばれ、早くから女性の職業としての地位を獲得してきた。江戸時代、お産に向かう産婆は、大名行列を横切っても許される特権を有していた。次世代を担う命を預かる職業人として、その役割の重要性が認められていたのだろう。

 1948年に「助産婦」、2002年に「助産師」となった。女性を示す「婦」から性を限定しない「師」へと名称は変わったが、日本では現在も女性の職業だ。

 助産師の業務の中心は、分娩(ぶんべん)介助と妊娠から産後の女性、新生児をケアすることだ。ただし正常経過をたどる妊産婦が対象で、異常妊産婦などの処置は原則禁止されている。助産の仕事は、医師を除いて助産師の独占業務であり、看護職の中で唯一、出生証明書などの交付義務も有している。

 しかし、現代の助産師の仕事は、周産期に関わることだけではない。社会の変化に即して助産業務は拡大している。

 女性の生涯にわたる性と生殖に関する健康や、子どもを産む世代の家族の健康を支えていくのも助産師の務めとなった。深刻な産科医不足を背景に、妊婦・産婦の健診や緊急時への対応のため、助産師の担う医療行為を増やすことも検討されている。

 助産師は英語でmidwife(ミッドワイフ)と言う。ラテン語で「女性とともに」という意味だ。

 助産師は、母子に寄り添い、次世代に命をつなぐ役割を担っている。

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