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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

選手のケガ、復帰プロセス重要 寒川美奈 

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

 ●北大大学院保健科学研究院准教授 寒川美奈

 もうすぐ平昌五輪・パラリンピックが開催されます。スポーツ選手にケガはつきものかもしれませんが、大切な大会にベストなコンディションで臨むためにも、ケガの予防や再発の予防は選手にとって非常に大切です。

 一方、スポーツ現場でケガをしてから復帰するまでのプロセスに関しての議論が、最近専門家の間で交わされています。その結果、議論の方向性が少しずつ整理されてきました。

 例えば足関節捻挫は、スポーツで起こる一番多いケガです。これは、足首を過度にひねって靱帯(じんたい)を痛めてしまう状態です。

 特に多いのは足首外側の靱帯損傷で、足首を内側に大きくひねることで生じます。損傷後は腫れや痛みが起こりやすいため、患部を安静にさせることが大事です。痛みが落ち着き、関節の可動範囲や周囲の筋力も確保されてくると、医師により現場への復帰が徐々に許可されます。

 一方で足関節捻挫は、慢性的な痛みや不安定感が残りやすいケガとも言われています。そのため、選手によっては復帰後も、残念ながら痛みが残ってしまったり、再度捻挫になったり、あるいは患部をかばって違う場所を痛めたりすることがあります。

 このようなケガは、完全には防げるものではないかもしれません。しかし、再発リスクをできるだけ減らすためにも、復帰のプロセスを段階的に進めていくことの重要性が議論され、考えられてきているのです。

 医師による医学的な診断と復帰への許可はもちろん、理学療法士やトレーナーによる患部や周囲関節の可動域と筋力、バランス、姿勢や動作の調整(アライメント)に加え、瞬発力や持久力といった体力要素のチェックも重要です。現場コーチやスタッフによるスポーツ特性を考慮した動きやパフォーマンス、受傷前の状態に戻っているかなどの確認も欠かせません。こうしたことを段階的かつ包括的に進めていくというものです。

 これらのプロセスを経ていくためには、関係するスタッフが協力し合ってそれぞれの立場から意見を出し合い、復帰を後押ししていくことが必要です。そしてこのことが、選手を守ることにもつながっていきます。

 このような段階的プロセスは、皆さんが日常生活において身体に何か痛みや不調を感じた時に、対処を考えていく参考になるかもしれません。

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