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レトロ建物グラフィティー【レトロ建物グラフィティー】

丸北三和電気

写真:イラスト・松本浦 拡大イラスト・松本浦

■札幌軟石 先人の知恵ギュッ

 国道36号から1本北東に入った仲通に立つ「丸北三和電気」は、まさかこんな場所にいまだ残されていたとはと、うれしくなってしまうほどすてきな札幌軟石造りの建物である。

 会長の畑中伊一さん(90)は、「かつてみそやしょうゆの醸造所として使われ、大正末期か昭和初期ごろに建てられたそうです」と話す。

 かつて北海道経済の中心として繁栄する小樽で育った畑中さんは、大学卒業と終戦が重なり、海外で活躍したいという夢を諦めた経験を持つ。その後、家業の電気工事資材を扱う「丸北三和電気」を継ぎ、1955年には斜陽となりつつある小樽から札幌市内へ果敢に進出し、73年には株式会社へと成長させた。現在地へ移転したのは68年のことである。

 会社の前には、トラックが入れ代わり立ち代わり止まり、電気工事用部品の積み込み手続きで社員は大忙し。建物内に足を踏み入れてみると、手前から奥まで向かい合わせに事務机が一列に並び、その整然としたさまは気持ち良いほど。

 「札幌軟石の建物は、自然調節されるので、夏になると湿気を含んで涼しく、冬になると乾燥して暖かいと先人に教えられました」と畑中さん。

 ボイラーによる最新設備で暖房がされているはずだが、この心地良い空気は自然の換気によるからなのだろう。大正時代から数えて、100年近くの歳月が降り積もったこの建物。目に見えない先人の知恵が、たくさん詰まっているようだ。

 ◇札幌市豊平区豊平3条4丁目 電話011・811・7935

 (和田由美)

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