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道内スポーツ【スポーツ・ニュース】

旭大星、20年ぶり道勢幕内有力

写真:貴源治を破り、勝ち越しを決めた旭大星=東京・両国の国技館、長島一浩撮影 拡大貴源治を破り、勝ち越しを決めた旭大星=東京・両国の国技館、長島一浩撮影

写真:昨年8月に巡業で地元を訪れ、子どもらに囲まれ笑顔を見せる旭大星=旭川市 拡大昨年8月に巡業で地元を訪れ、子どもらに囲まれ笑顔を見せる旭大星=旭川市

 ■来場所、新入幕は26年ぶり

 東京・両国国技館で開かれている大相撲初場所13日目の26日、旭川市出身で西十両筆頭の旭大星(きょくたいせい)(28)=友綱部屋、本名・大串拓也=が8勝目を挙げて勝ち越しを決め、来場所の新入幕に向けて大きく前進した。北海道出身の幕内力士が誕生すれば20年ぶり、新入幕は26年ぶりとなる。

 ■「長かった」と笑顔、「ゴールじゃない」

 旭大星は旭川大高校の柔道部でエースとして活躍し、2008年に初土俵を踏んだ。14年夏場所後、道内出身力士として3年ぶりとなる十両に昇進。しばらく幕下との間を行き来していたが、ここ10場所は十両に定着し、今場所は西の筆頭となって勝ち星を重ねた。10日目に7勝目を挙げてから2連敗していたが、13日目に貴源治を突き出しで破って勝ち越した。

 道内出身の幕内力士は、帯広市出身の北勝鬨(きたかちどき)(現・伊勢ノ海親方)が1998年夏場所後に十両に落ちてからいなかった。道内出身力士の新入幕は、92年初場所の立洸(たつひかり)(斜里町出身)までさかのぼる。

 勝ち越しを決めた旭大星は、支度部屋の外で報道陣に囲まれ、「長かった。(西十両)筆頭で勝ち越したということは北海道の人にいい報告ができると思う」と笑顔を見せた。

 7勝目を挙げてから2連敗したことについて、「勝ったら幕内のチャンスなので、考えて硬くなったのかも」と振り返った。北海道出身力士としてプレッシャーもあったのではと問われると、「やっぱりありますね。十両まで上がってくると、『頑張れ』と声をかけられたりしたので」と明かした。

 新入幕を果たせば道内出身力士として26年ぶりとなることに、「そこがゴールじゃないので、幕内で勝ち越さないと。矢後(やご)(幕下筆頭、芽室町出身)とか若手も上がってくるので、がんばって引っ張っていきたい」と気を引き締めていた。

 ■父「苦しみ、よく耐えた」 「強い北海道再び」期待の声

 道内のゆかりの人たちや相撲ファンは、喜びに包まれた。

 旭川大高で柔道の指導にあたった村瀬秀行監督(42)は、旭大星が3年生の時に「相撲の世界に行きたい」と最初に口にした時の驚きを忘れないという。当時の体重は80キロで、柔道選手としても中量級だったためだ。十両に昇進した時点の体重は125キロほどに増えたが、関取の平均体重は150〜160キロ。足技など多彩な攻めを見せながら、力負けすることも目立った。

 最近は145キロに増え、相手を受け止める相撲も見せるなど、実力をつけてきた。「柔道部時代も歯を食いしばり、黙々ときつい練習を積んでいた。今回も粘り強い努力の結果だろうと感激している。後輩の励みになるし、しこ名が母校や旭川の名を知らしめるのもうれしい」と村瀬監督は祝福する。

 旭大星は角界入り直後、稽古や下積み仕事のつらさから、部屋を飛び出したことがある。友人宅にいるのを突きとめ、部屋に戻るよう諭したのが、小中学生時代に通った末広北柔道場の藪下敏昭代表(70)だ。「とにかく来なさいと電話したらすぐにやって来て、『親御さんの気持ちを考えろ』と話すと涙を流していた。その素直さがあるから今の彼がある」と振り返る。

 昨年11月の九州場所後に里帰りし、道場に顔を見せた。子供たちを抱え上げたり頭をなでたりして、喜ばせてくれたという。「昔から人懐こくて明るいが、十両になってからは顔つきも考え方もしっかりしてきた。昨年9月に結婚したことも大きいのだろう。ここまで来てくれて、心からうれしい」と喜びを語る。

 旭川市内に住む父の大串浩さん(52)は「最初の頃を思うと、本当によく頑張ったと思う。首を傷めてずっと苦しみながらよく耐えてきた。褒めてあげたい」と息子をたたえた。

 大横綱の故・大鵬の出身地にある「大鵬相撲記念館」(弟子屈町)の山名政勝館長(69)は「自分たちは子どものころから横綱や幕内に道産子力士が大勢いて当たり前の時代を過ごしてきたので、20年の空白は長く寂しかった。旭大星はまだ強くなる。北海道から強い力士がさらに育ち、道内ファンを楽しませてほしい」と期待を寄せた。

 (渡辺康人、菅沼遼)

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