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水曜「働く・暮らす」【トップに聞く】

セコマ・丸谷智保社長

写真:セコマ・丸谷智保社長 拡大セコマ・丸谷智保社長

写真:紋別市郊外の「セイコーマート上渚滑店」は唯一の商店が撤退した地域で、住民の要請を受けてオープンした 拡大紋別市郊外の「セイコーマート上渚滑店」は唯一の商店が撤退した地域で、住民の要請を受けてオープンした

 ■地元と深くつきあい商機 

 ●セコマ・丸谷智保社長(63)

 ――いまの経営環境をどう見ていますか。

 「北海道は全国に先んじて、1998年に人口が減り始めており、高齢化による市場の縮小と人口減少による労働力の不足に直面しています。道内店舗数第1位のコンビニにとっては、かなり厳しい状況です」

 「ただ、悲観していても、何も始まりません。この環境で何ができるか、一生懸命考えています。海外に出て行くという選択肢もあると思いますが、私たちは地元と深くつきあっていく道を模索しています」

 ――どんな試みをしているのでしょう。

 「大きく二つあります。一つは働き方改革です。人手不足には人口減少のほかに、働く意欲があっても、子育てや介護といった事情で、働けない人たちがいるという側面があります。後者については、企業側の工夫次第で、貴重な働き手になってもらえます」

 ――元日休業の店舗数の拡大は、全国でも注目を集めました。

 「従業員が家族と過ごしやすくなるようにと、今年は元日に半数以上の639店が休みました。コンビニは24時間365日営業が一般的ですが、我々は営業時間を地域の実情に応じて決めています。田舎では朝から夜8時くらいという店もありますし、短時間勤務の要望にもきめ細かく対応しています。働きやすい会社には、自然と人が集まります。定着率や熟練度も高まり、仕事の効率も上がりますから」

 ――もう一つの独自の施策とは何ですか。

 「本州の大手コンビニが進出しないような過疎地への出店です。地域の要請があれば、真摯(しんし)に検討して、周辺人口千人以下の過疎地にも出店しています。昨年8月に、紋別市郊外に出店したようなケースです。『買い物難民』という言葉があるように、商店がなくなると地域住民は非常に困ります。『コンビニは生活インフラ』という考えを実践しています」

 ――そうした出店の戦略では、もうからないのではないですか。

 「過疎地への出店では、利益をあまり期待していません。ただ、24時間営業は要らないので、人件費や光熱費も少なくて済みます。やりかたを工夫すれば経営は成り立つのです」

 「人口減少社会では、右肩上がりの成長を追い求めることは無理です。未来を見据えるなら、そういう条件でも成り立つビジネスモデルが必要なのではないでしょうか。『競争に勝ち抜く』のではなく、『存続する』ことを目標とすれば、新しいビジネスのやり方がつくれると思っています」

 (聞き手・鯨岡仁)

     *

 まるたに・ともやす 池田町出身。慶大法卒業後、1979年に北海道拓殖銀行(現北洋銀行)に入行。拓銀破綻(はたん)後、外資系銀行勤務を経て、2007年にセイコーマート(現セコマ)に転じる。09年から現職。63歳。

 ■大手を上回る店舗数

 道内には約3千店のコンビニがひしめく。このうちセイコーマートは3分の1に当たる千店以上を占め、セブン―イレブンやローソン、ファミリーマートなどの大手を上回り、道内一の店舗数を誇っている。

 セコマが力を入れているのが、過疎地域の支援だ。業界では人口2千人に1店舗が出店の目安とされているが、生活インフラを維持したい自治体や地域住民の要請があれば、もっと少ない商圏人口の地域にも出店している。サービス産業生産性協議会(東京)の2017年度の顧客満足度では、2年連続で1位となった。

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