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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

看護師の働き方改革、必須 大日向輝美

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

 ●札幌医大保健医療学部長 大日向輝美

 医療施設で働く看護師に夜勤・交代制勤務はつきものだ。看護の仕事は24時間365日絶え間ないものだから、避けては通れない。私も看護師時代には月8〜10回程度の夜勤をしていた。

 看護師の勤務形態には三交代制と二交代制があるが、私の勤め先は、24時間を等しい長さの三つのシフトに区分する体制を敷いていた。午前8時〜午後4時30分が「日勤」、午後4時〜午前0時30分が「準夜勤」、午前0時〜午前8時30分が「深夜勤」。1カ月の中では4日連続の夜勤が2クール、2日連続が1クール、残りが休日と日勤だ。

 新人の頃は夜勤をするのが一人前の証しのようにも感じられた。だが日中より多くの患者を担当しなければならない負担と、少人数の看護師で病棟を預かる緊張で、勤務時間を終える頃には心身ともにヘトヘトだった。深夜勤からの帰途は日差しが目に刺さり、足元がふらついたものだ。日勤→深夜勤→準夜勤と短期間に変わる勤務形態は身体的にも負担が重く、常に疲労感を抱えていた。

 「働き方改革」が推進されている昨今、看護界においても看護師の労働環境の改善は大きな課題だ。中でも離職要因となっている夜勤・交代制勤務の改革は急務といえる。

 看護師の交代制勤務は、労働内容が規則的な業種と異なり、患者の急変や緊急入院、様々な訴えや諸症状への対応などにより日常的に時間外労働が生じやすい。加えて、生命に直結する緊張感が勤務時間を通して続くのが特徴で、交代制勤務の仕事の中でも労働負荷が大きいとされる。

 夜勤・交代制勤務による心身への影響で最も負担の大きいものは、生体リズムの乱れである。人間はそもそも日中に活動し、夜間は眠るようにできている。

 その生理に反する夜間労働は、慢性疲労や感情障害、注意力・判断力の低下をもたらし、看護師の健康にも医療安全にも大きなリスクとなっている。社会参加が制約されるなど暮らしへの影響も大きく、年齢とともに負担は重くなっていく。夜勤・交代制勤務の有害性は科学的にも明らかになっている。

 労働科学の進歩により勤務形態は改善されつつあるが、最近の調査によれば、約2割の看護職員が「看護師等人材確保に関する法律」の基本指針に抵触する月9回以上の夜勤をしているのが現状だ。

 患者の健康と安全を守るためにも、実効性の伴う看護師の働き方改革が必須である。 

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