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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

腫瘍・転移…がんを知ろう 高橋将人

写真: 拡大

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

 「がん」って聞いてどう思いますか? 「怖い病気」「近づきたくないし、話をききたくもない」「うつるんじゃないの?」「かかったらもう終わりだ」など、いろいろなイメージがありますよね。

 がんの患者さんに近づいたからといって、うつるということはありません。昔は不治の病だったがんですが、医学の進歩で今は治る確率も高くなってきています。

 もし自分あるいは自分の大事な人が不幸にしてがんにかかってしまったとしても、間違った情報に踊らされることのない、しっかりとした賢い患者でいることが大切です。

 がんに関係する言葉として「腫瘍(しゅよう)」「ポリープ」があり、いろいろ混乱して使われることがあります。

 腫瘍というのは、自分の細胞がうまく制御されずに勝手に大きくなるもので、良性と悪性に分かれます。

 悪性腫瘍は違う場所に移動してそこで増える(いわゆる「転移」をする)性質があるものをいいます。悪性腫瘍とがんは、ほぼ同じ意味で使われます。

 転移せず、その場で増えるのが良性腫瘍です。「こぶ」や「しこり」となって周りを圧迫することがあるので、取ったほうがいいと言われることがあります。完全に摘出できればそれで治ります。

 ポリープは胃や大腸にできる腫瘍ですが、粘膜の細胞が袋状や茎をもつ塊として、大きくなったものです。転移することがないので、基本的には良性です。ただ、ある程度大きくなると細胞の一部が変化して「悪性腫瘍=がん」が発生する場合があります。

 がんは転移するという性質があるので、手術で完全に取ったつもりでいても、タンポポの種のように体の中の見えない場所に飛んでいきます。その「がんの種」が肺とか肝臓とか、もとにあった場所と違う場所にくっついてじっとしていることがあります。

 ある時期にそれが大きくなってきて転移として広がり、体に悪さをします。がんの治療は手術だけでなく、放射線治療や抗がん剤などの薬の治療なども組み合わせてしっかり治そうと計画します。

 抗がん剤はやりたくないという患者さんも多いのですが、お医者さんも実はやりたくないと思っています。抗がん剤は患者さんに苦痛を与える治療なので、科学的根拠のある薬剤を、根拠のある量で使用する必要があります。一人のお医者さんが唱える思い込みの治療はうまくいかないと思います。

    ◇

 たかはし・まさと 国立病院機構北海道がんセンター副院長 1964年旭川市生まれ。89年旭川医科大学卒業。医学博士。北海道大学をはじめ道内病院で外科研修後、乳腺専門医取得。2010年北海道がんセンター乳腺外科医長。18年より現職。

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