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09月17日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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水曜「働く・暮らす」【逸品 ひとモノ語り】

留萌の食堂・大判焼の「豚ちゃん焼」

写真:「大判焼」店主の坂本淳一さんと両親の賢治さん、チヨ子さん(右から)=留萌市栄町1丁目 拡大「大判焼」店主の坂本淳一さんと両親の賢治さん、チヨ子さん(右から)=留萌市栄町1丁目

写真:豚ちゃん焼 拡大豚ちゃん焼

 留萌市の特産はなんと言ってもカズノコだが、ソウルフードと言えば「豚(ぶた)ちゃん焼」。JR留萌駅前の食堂「大判焼」で売られている「おやき」だが、帰省時期のお盆や暮れは予約が殺到。道外から宅配注文が届くほど「留萌っ子」に愛される昭和の味だ。

 一般的におやきは丸いが、豚ちゃんは横から見た豚そのもの。垂れた耳、くるりと巻いた尻尾もリアルに浮き上がっている。あんはタマネギと豚のひき肉の炒め物で、コショウとカレー粉がアクセント。焼きたてのカリッとした食感がたまらない。「よく聞かれるんですが、あんの味付けは企業秘密なんです」と店主の坂本淳一さん(53)。

 もともと「大判焼」は道路向かいにあった。父の賢治さん(86)と母チヨ子さん(80)が1974年に、前の経営者から店と一緒にメニューも引き継ぎ、いまの場所に移転した。豚ちゃんのあんは賢治さんが多少アレンジを加え、よりカレーの風味を引き立てた。

 焼き台には4個焼きの豚ちゃんの型が4連、3個焼きのたい焼きの型が4連並ぶ。焼き台の正面には愛嬌(あいきょう)のある丸顔の豚のイラストと「特許 ぶたまん焼」と書かれたプレートがはられているが、両親が引き継いだ時にはすでに品書きは「豚ちゃん焼」だった。

 隣の小平町で生まれた記者は、賢治さんに経営が移る前から豚ちゃんを食べていた。50年近く前になるが、当時は国鉄羽幌線があり、汽車の待ち時間によく店で食べた。留萌高校に汽車通学しており、部活帰りの空腹を満たしてくれた。持ち帰りはいまも経木に包んでいる。

 残念なのは焼き型を増やせないこと。4連16個焼くのに約15分。帰省時期は朝から焼き通しで、予約なしではなかなか買えない。型を増やせばいいのだが、「製造した東京の業者はすでになく、同じ型を作るのは難しいんですよ」。

 さすがに型もすり減りが目立ち、模様が不鮮明なものもある。型が壊れないことを祈るばかりだ。

 (奈良山雅俊)

    ◇

 おやきも人気で、あんことカスタードの2種類がある。おやきも豚ちゃん焼も1個130円(税込み)。店内ではラーメンやカレーライスも食べられる。営業は午前9時〜午後6時半。定休日は火曜だが、祝日の場合は翌日。問い合わは同店(0164・42・5944)へ。

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