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甲子園への道〜高校野球2018【南北北海道大会・第100回高校野球選手権】

北海、4連覇ならず

写真:上:札幌第一―北照 八回北照、岡崎の適時打で三浦が生還 中:北照に敗れた札幌第一 左下:勝ち越し打を放つ北照、田村 右下:札幌第一、大平の適時打 拡大上:札幌第一―北照 八回北照、岡崎の適時打で三浦が生還 中:北照に敗れた札幌第一 左下:勝ち越し打を放つ北照、田村 右下:札幌第一、大平の適時打

写真:上:力投する北海の井平光紀投手 下:七回のピンチにマウンドに集まる北海の選手たち 拡大上:力投する北海の井平光紀投手 下:七回のピンチにマウンドに集まる北海の選手たち

写真:上:北海―駒大苫小牧 三回裏駒大苫小牧2死満塁、弓田の適時二塁打で一塁走者川口が生還、6点目を挙げる。 下:力投する北星大付の杉村投手 拡大上:北海―駒大苫小牧 三回裏駒大苫小牧2死満塁、弓田の適時二塁打で一塁走者川口が生還、6点目を挙げる。 下:力投する北星大付の杉村投手

 ■南大会も4強出そろう

 南大会は19日、準々決勝3試合があった。春の選抜大会出場の駒大苫小牧は積極的な攻めで、南大会4連覇を狙った北海を破り、北照は春の道大会覇者・札幌第一に逆転勝ち。札幌日大は13安打で、初出場の北星大付に八回コールド勝ちした。これで、18日に準決勝進出を決めた北海道栄を含めた南の4強が出そろった。20日は南大会は休養日、北大会は準決勝2試合がある。

 ■南北海道大会

 <駒大苫小牧、積極策実る>

 ▽準々決勝

北海    100 000 0|1

駒大苫小牧 006 000 2|8(7回コールド)

 ◎…ファーストストライクから積極的に狙う駒大苫小牧が快勝した。三回、佐藤の初球安打を皮切りに8球で2死満塁とし、中軸の長短打で大量点。七回は1死から5連打を浴びせた。北海の主戦井平は切れのある球を内外角に散らしたが、三回2死から連続死球を与え、大量失点につながったのが悔やまれた。

 <北照、犠打生かし逆転>

札幌第一 001 000 100|2

北照   000 300 01×|4

 ◎…北照が犠打を得点に絡める手堅さで逆転勝ち。四回、安打の走者を犠打で進め、四球の後の長短打で逆転。八回も犠打で二進した走者を岡崎の中前安打でかえした。札幌第一は9番大平が2安打2打点と気を吐いたが、北照の左腕・原田の変化球にタイミングが合わずに8三振。先取した流れを引き戻せなかった。

 <北星大付、攻めきれず>

札幌日大 203 004 01|10

北星大付 002 001 00|3(8回コールド)

 ◎…札幌日大が好機にたたみかけた。三回は中軸の3連打、六回は2死満塁から9番佐藤宏の走者一掃の二塁打と杉谷の右前安打で突き放した。この回までの残塁が2。効率の良さが光った。北星大付は11安打。六回、1点を返した後に2死満塁の好機を逸するなど、再三、得点圏に走者を進めながら攻めきれなかった。

 ■(2018夏)逆転の記憶、熱投支えた/北海・井平光紀主将

 4連覇という「重圧」。積極的に振ってくる駒大苫小牧打線の「圧力」。二つのプレッシャーと戦いながら、北海のエース井平光紀主将(3年)はマウンドで腕を振り続けた。

 1点リードで迎えた三回裏。2死三塁から「手元が狂った」と2連続死球で満塁のピンチを背負い、3番打者を迎える。初球をファウル、2球目はハーフスイングで2ストライクとした3球目。相手打者の積極的なスイングに「内角に投げきれなかった」。甘く入った球は右翼線への適時二塁打になり逆転を許した。

 次打者に四球を与え、なおも2死満塁。気持ちは落ち着いていたが、投球が少しずつ甘くなった。左前適時打で1点を失うと、次打者には、甘く入った初球をとらえられ、走者一掃の適時二塁打を浴びた。

 5点を追う展開となり、昨夏の南大会決勝の記憶がよみがえった。北海は5点差を跳ね返して3年連続の甲子園出場を決めた。「絶対にあきらめられない」。再び持ち味のコースを丁寧に突く投球を取り戻し、ここから六回まで無安打に封じ込めた。

 打線の援護なく迎えた七回裏。1死から連打を浴びて1点を失い、さらに連打で満塁。あと1点失えばコールド負けだ。タイムをとり、内野陣がマウンドに集まった。「お前のおかげでここまでこられたんだ」と二塁手の藤原稜選手(3年)に声をかけられ笑顔をみせた。「もう一度ここからだ」と気力を振り絞る。

 初球。内角を突く直球が甘く入る。快音を残した打球は左翼手の頭上を越えた。終わってしまったという実感よりも、申し訳ない思いの方がわき起こった。

 泣き崩れる選手らを前に涙は最後まで見せなかった。「好きな野球でここまで熱くなれた。後輩たちにはまた甲子園で北海の名前を記してほしい」。静かに語る背中に背番号1が輝いていた。

 (今泉奏)

 ■「食らいつく」気合の二塁打/駒大苫小牧・弓田選手

 三回裏2死満塁。駒大苫小牧の弓田竜ノ介選手(3年)は押せ押せムードの中、打席に立った。4連覇を狙う北海相手に、チームはこの回に逆転。その流れを断ち切らないよう、思いっきり振ろうと決めた。

 初球。狙い通り、スライダーが来た。「食らいついていくイメージで、良い打撃ができた」と話す打球は、左中間を割る走者一掃の二塁打。リードを一気に5点に広げた。

 背番号は「2」だが捕手ではない。春の道大会でマスクをかぶっていたが、夏は荻田隼斗選手(3年)に正捕手の座を譲った。自身は右翼に回り、「打撃で貢献を」と誓った。

 だが、初戦の札幌白石戦は3打数無安打。途中で代打を送られた。試合後、佐々木孝介監督から優勝するためラッキーボーイ的な存在になってほしいと励まされ、気合を入れ直した。いきなり役目を果たし、「気持ちのないプレーはしたくなかった」と話す。

 春夏連続の甲子園出場まであと2勝。選抜大会ではベンチ入りしたが、試合出場はかなわなかった。それでも「甲子園は空気やスタンドとの距離がどことも違い、特別な場所だった」と話す。「次こそは甲子園で自分が打って勝ちたい」(宋潤敏)

 ■春の覇者、来夏へ夢誓う/札幌第一、打線封じられる

 春の道大会で優勝した札幌第一が自慢の打線を封じ込められた。

 4番の柴田颯(そう)主将(3年)は配球が読めていた。低めの直球がくる。だが、北照の変則左腕、原田桂吾投手(同)は想像以上に厳しいコースを「ピタリ」と突いてきた。第1打席は逆方向へ左前安打を放ったが、以降クリーンアップは沈黙。中盤以降はスライダーも織り交ぜた投球にかわされた。

 唯一打点を挙げたのは9番の大平裕人選手(2年)。三回表1死二塁の好機に「絶対につなごう」と打席に入った。内角低めの直球を引きつけて振り抜くと、三塁線への適時二塁打となった。七回表2死一、二塁の好機では詰まりながらも中堅へ運び1点差に迫った。先輩たちの「とにかく任せたぞ」という声が背中を押した。

 チームは逆境からのスタートだった。秋季大会では地区代表決定戦で敗退し、春の選抜の連続出場も途切れた。負けて迎える冬は長かったが「このチームは夏だ」を合言葉にバットを振ってきた。

 雪解けとともに成果は現れ、春の道大会は1試合平均9点を挙げて頂点に立った。夏は課題だった投手陣が好投。地区大会からわずか3失点で勝ち上がった。

 試合後、柴田主将は「絶対に夏をとってくれ」と大平選手に夢を託した。「きつい練習も先輩たちがいたから頑張れた。もっと一緒にやりたかった」。大平選手は大粒の涙をこぼした。

 (今泉奏、遠藤美波)

 ■力抜き適時打、力強く「優勝」/北照・田村選手

 四回裏、2死から同点に追いつき、なお二、三塁の好機。「ここで自分が決めなければ」。北照の田村崚選手(3年)は、強い気持ちを胸に打席に向かった。初球、「体が勝手に反応した」。打球はセンター前ではずみ、勝ち越しの2点適時打になった。

 昨年10月、右ひざに大けがをした。医師の最初の診断は全治9カ月。野球をあきらめかけた田村選手を思いとどまらせたのは「早く帰ってこい」と声をかけ続けてくれた上林弘樹監督やチームメート。「おかげでリハビリも頑張れました」。今年4月に練習に復帰した。

 だがここまで、思ったような打撃が出来ずにいた。上林監督からは「緊張で空回りしているぞ。もっと力を抜け」と助言を受けた。試合前、付けていた右ひざのテーピングを外した。「これで力が抜けたのかもしれませんね」と笑顔を見せた。

 準決勝へと駒を進め、「これまで通り接戦を勝ち抜いて、絶対に優勝したい」。力強く話した。

 (田之畑仁)

 ■2日連続で粘投、エース成長の夏/北星大付・杉村投手

 調子は決して悪くなかった。直球の伸び、スライダーの切れは、ともに良かったが、球がほんのわずかに高めに浮くと、そこを痛打された。北星大付のエース杉村航大投手(3年)は「相手打線がすごかった。自分の力不足だと思います」と潔く認めた。初出場での4強入りはならなかった。

 スタミナと心の強さ。沼山健吾監督から昨秋、克服すべき二つの課題を与えられていた。

 迎えた今年の夏。延長十回サヨナラ勝ちした前日の札幌山の手戦では150球を投げ完投。この試合でも、七回に監督が交代を打診しても「投げさせてください」と訴え、135球を投げ切った。南大会のマウンドを1人で守ったその姿に「よく成長してくれました」と沼山監督も目を細めた。

 試合後のインタビューで「ここまで来られたのは、チームや応援してくれたみんなのおかげ」と感謝の気持ちをまず表した杉村投手。ただ、「やはり負けたので悔いは残っています」という。今後は「大学に進学して野球を続け、もう一度勝つ喜びを感じたい」とリベンジを誓った。

 (田之畑仁)

 ■北北海道大会きょう準決勝

 ◇旭川スタルヒン(左が一塁側)

北見北斗×クラーク国際(10時30分)

旭川実×旭川大(13時)

     *

 北見北斗は主戦で4番の結城が投打の軸。クラーク国際の強力打線との対戦が注目される。結城は地区大会から計5試合を1人で投げ抜いてきた。打撃では準々決勝で三塁打2本と調子を上げている。クラーク国際は北大会2試合で24安打25打点と打線が波に乗っている。エース安楽は北大会2試合で被安打0とつけいる隙を見せていない。

 第2試合は、投手陣が充実している旭川実と旭川大の同地区対決。旭川実は、いずれも左腕の葛西と坪井、村中が投手陣の柱。打線は中軸が好調だ。旭川大は犠打も絡めて着実に得点を挙げ、速球派の沼田や青木、左腕楠茂らの継投で勝ち上がってきた。昨秋と春の地区大会で代表の座を争った両チームだけに、白熱した試合になりそうだ。

 (井上潜)

 ■声球(こえだま)

 野球の神様が見守ってくれているんだと思います

     ◇

 接戦を勝ち抜いてきた北照。その理由を聞かれ、思わず口にした上林弘樹監督。「まじめで一生懸命な選手が多いので」と続けた。「今日もなんとか勝てて、ホッとしました」と話した後、「1試合ずつ大事に勝ち進んでいきたい」と表情を引き締めた。

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