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水曜「働く・暮らす」【逸品 ひとモノ語り】

札幌・円山公園の「サムライ煎兵衛」

写真:店内でせんべいを焼く三瓶さん=札幌市中央区 拡大店内でせんべいを焼く三瓶さん=札幌市中央区

 ■夢は北海道100%せんべい

 「現代人よ、パリッとしているか」「贈る心に、助太刀いたす」――。札幌・円山公園の「サムライ煎兵衛」店内には、こんなメッセージと共に、しょうゆ、トリュフ塩、バラ味など12〜15種のせんべいが並ぶ。どれも北海道米100%のせんべいだ。

 店主の三瓶匡祥さん(42)の実家は札幌市白石区で50年以上続くせんべい屋「鎌田製菓」。2009年、道産米の評価はかつてに比べて高まっていたものの、道産米を売りにしたせんべいが見当たらないことに気づき、三瓶さんは開発に取りかかった。

 だが、「すぐにできるだろう」と思っていた商品開発は、予想以上に難航する。せんべいの生地を作る製造卸は山形県や新潟県に集中し、米加工品製造の歴史が浅い道内には一軒もない。山形県の製造卸に話を持ちかけても、「主食用米で生地を作るのはコストがかかりすぎる」と一蹴された。何度も通い説得を続けると、「一回につき、2俵120キロの規模の注文をしてくれるなら」という条件で、「きらら397」100%の生地を作ってくれた。

 ようやく完成したものの初めはコストが合わず、全く売れなかったという。仕方なく円山の飲食店で無料のお通しとして出し始めた。ビールには「ブラックペッパー」、ワインには「ハーブ塩」とお酒に合うようフレーバーを増やすうちに、客の口コミが広がり問い合わせが急増。製造卸も道産米の味を認めるようになった。いまでは生産コストを3分の1に抑えられるようになった。

 使っている米は3種。「ゆめぴりか」は堅めでしっかりとした歯ごたえ、「ふっくりんこ」はうす焼きであっさりめ、「おぼろづき」はあらごしでざくざくなど、米の種類によって異なる食感を楽しめる。すべて手焼きで、持ち帰りは税込み129円〜のところ、店内では焼きたてのせんべいを税込み100円で食べることもできる。

 とはいえ、おいしいだけで売れるほど、甘い世界ではない。三瓶さんの先祖が武士ということもあり、侍をイメージキャラクターにして、売り出すことにした。三瓶さんは「いつか道内に生地をつくれる会社を作り、すべての製造工程を道内で完結させて、本当の意味での『北海道100%』のせんべいを作りたい」と意気込む。

 (遠藤美波)

    ◇

 2015年創業。北海道米100%の手焼きせんべい(1枚税込129円〜)のほか、「サムライおかき」(25グラム×4袋、税込518円〜)も人気。オンラインショップはhttp://samurai−senbei.shop/。問い合わせは同店(011・618・0550)へ。

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