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金曜「ライフ・楽しむ」【わたし色】

災害への備え、生かすために 美馬のゆり

写真: 拡大

 ●公立はこだて未来大教授・美馬のゆりさん

 6日未明、大きな地震が北海道を襲いました。被災者の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

 地震はいつも不意をついてやって来ます。北海道電力も私たちも、日頃から準備していたつもりでも、いざというときの死角に気づくことになりました。実は今回、あらかじめ非常時を想定して購入しておいたヘッドランプを発見したのは、電力が復旧した翌日のことでした。

  □  ■  □

 私たちは毎年8月下旬、はこだて国際科学祭を開催しています。子どもも大人も、素人も専門家も参加する科学のイベントです。

 偶然にも、今年のテーマは環境、防災でした。子ども向けでは、津波や揺れのメカニズムを知り、体験できる展示がありました。大人向けのイベントで、専門家からお話を聞く機会がありました。一番の収穫は、私たちが何げなく暮らしている地面の下には、なんと「川」が流れているという衝撃の事実を知ったことでした。いえ、本当の川ではなく、下水道のことです。

 雨水や排水は、傾斜を利用した下水道を通じて河川に流れ込むようになっています。しかし、流量が多すぎると、素直に流れ下るわけにはいかなくなる。ゲリラ豪雨でマンホールのふたが持ち上がる映像を思い出して下さい。容量を超えたときに起こることのすごさがわかるでしょう。

 私は、地震発生時は東京にいて、当日函館に戻りました。まず、予備電源がつながっている研究室に立ち寄って情報を手に入れ、夜、真っ暗な中で懐中電灯を片手にスーツケースを持ち、9階の自宅まで階段を上がったのです。研究室には、ヘッドランプもあったというのに。

 停電中、とても重宝したのは、手回し発電機つき懐中電灯でした。ラジオとスマホ充電機能も付いている製品です。小型の電池式FM/AMラジオも便利だったのですが、テレビの情報に勝るものはありませんでした。車のテレビ画面に見入りました。

  □  ■  □

 今回の地震は、科学祭で防災についていろいろ学び考えた後だっただけに、なお一層多くの課題がみえてきました。その一方で、備えていた防災用品は、日頃からチェックしていないといざというときに使えないことや、持っていたことさえ忘れるということを経験しました。

 ふだん意識していないけれど大事なことがある。いくら準備していても死角は残る。それを補うには、学び続けること、想像力を働かせること、体験すること、それを多くの人と共有していくこと。科学祭の意義はそこにあることを、改めて実感しました。

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