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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

女性アスリート脅かす悪循環 寒川美奈

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

 ●北大大学院保健科学研究院准教授 寒川美奈

 学校の体育に始まり、部活動、競技、健康増進を目的としたものなど、スポーツは性別や年代を問わず、生涯楽しめるものになってきました。

 最近、国際大会などにおける女性アスリートの活躍が目立ちます。例えばオリンピック。日本が獲得した金メダルの数で比較すると、2004年のアテネ以降、ずっと女性が男性を上回っています。

 一方で、女性アスリートは成長に伴う心身の変化、仕事・結婚・出産・育児などのライフイベント、環境の変化などに影響を受けやすいといわれています。文部科学省やスポーツ庁は、女性アスリートに対する継続的な支援態勢の必要性を指摘しています。

 女性と男性の性差の影響は、これまでも報道などでいろいろと取り上げられてきました。例えば、女性は男性と比べて骨盤が広く関節も柔軟であることから、靱帯(じんたい)損傷や脱臼など関節のケガが多いといわれています。

 女性アスリートは、トレーニングのしすぎやエネルギー不足などが原因で、月経に問題が生じることがあります。「エネルギー不足」は、食事などからの摂取エネルギーより運動での消費エネルギーが大きい状態で、これが長く続くと「無月経」へつながりやすいと考えられています。

 無月経は、疲労骨折と関係し、女性ホルモンの分泌低下と関連して骨も弱くなり、「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」につながることが指摘されています。

 この「エネルギー不足」「無月経」「骨粗鬆症」は、選手生命に影響を及ぼす危険な症状として「女性アスリートの三主徴」と呼ばれています。これらに関する情報は近年、国際オリンピック委員会を中心に少しずつ広まっていますが、指導者や女性アスリート自身への教育・啓発活動がもっと必要です。

 「三主徴」の予防には、選手自身がまず自分のコンディションを把握することが大切です。身長や体重から得られる体格指数(BMI)のチェックや、月経周期の把握を定期的に行うことで、体の栄養状態や危険度がわかります。

 月経の3〜10日前に起こる月経前症候群(頭痛やイライラ、下腹部痛、腰痛など)、月経困難症(月経中に起こる下腹部痛、腰痛、頭痛など)には、ヨガやストレッチ、呼吸法によるリラクセーションも有効といわれています。

 女性アスリートを守るには、まず女性アスリート自身が体の変化に気づき、対処すると同時に、周囲のサポートも必要です。

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