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05月22日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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水曜「働く・暮らす」【トップに聞く】

野口観光社長・野口秀夫さん

写真:野口秀夫さん 拡大野口秀夫さん

写真:望楼NOGUCHIの客室は広さ100〜50平方メートルで全室スイート=野口観光提供 拡大望楼NOGUCHIの客室は広さ100〜50平方メートルで全室スイート=野口観光提供

 ■6年前の教訓、発電機導入効く

 ――ブラックアウトにどう対応しましたか

 「2012年に西胆振地方で大停電が起き、それをきっかけに発電機を導入していました。これが良かった。道内の17ホテルで、大きな混乱はありませんでした。公共交通が止まって移動できない宿泊客の延泊は無料にしました。困ったときはお互い様ですから」

 「胆振地方には伊達市や苫小牧市に発電所があり、すぐに停電は解消されると思ったが、そうはならなかった。大きな風評被害が残っています。あってはならないブラックアウトが起き、北電には一言言いたい気持ちです。外国人観光客への対応など、地域や業界を挙げて取り組む必要があります」

 ――どのような影響がありましたか

 「17ホテルでキャンセルは約6億円にのぼりました。その後の2回の3連休で、一部は回復しました。高級ホテルの影響は少なかったのですが、団体や外国人の客が多いリーズナブルなホテルのキャンセルは多い。ただ、高級、準高級、リーズナブルなど、様々なグレードのホテルを展開しており、経営への影響は抑えられています」

 ――今後の目標は

 「昨年度の売上高は連結で169億円。これを2020年に200億円、30年に300億円にしたい。10年間で100億円増やすには、200室規模のホテルを五つ増やす必要がある。いまのホテルの満足度を高めてリピーターを増やすとともに、良い話があれば、道内外を問わず、積極的に買収や投資を検討したい」

 ――観光業界では人手不足が深刻です

 「ホテルのサービスは人と人との勝負、人がつくりあげるものです。だからこそ、人材の育成は自らの手で責任を持ってやりたい。今年、苫小牧市に座学からOJT(仕事をしながらの訓練)までを提供する職業訓練校を開校しました。ここで新規ホテルを担う幹部を育てたい」

 「もう一つは働き方改革です。調理場では、朝に出勤して日中に休み、夕方から再び働く。拘束時間の長さが離職率の高さにつながっていた。そこで一部の調理場では日勤と夜勤に分け、シフト制にしたところ、みなの顔色が良くなり、ミスも減りました。仕事しやすい環境をつくりながら、いかにサービス向上を進めるか。サービスを取捨選択したビジネスモデルを確立したい」

 (聞き手・三上修)

    *

 のぐち・ひでお 室蘭市出身。早大商学部卒業後、1971年に父親が創業した登別プリンスホテル(現在の野口観光)に入社。専務、副社長を経て、99年から社長。70歳。

 ■顧客層広げ、地理的分散も

 幾度もの自然災害を乗り越えてきた。2000年の有珠山噴火のときは、すぐ近くの洞爺湖温泉だけでなく、函館や層雲峡でも客足が止まった。このころから、リスクの分散に取り組んでいる。

 一つは顧客層の多層化だ。団体客をターゲットにリーズナブルなホテルを多く展開していたが、災害時には団体客が一気に減った。そこで全室スイートの高級ホテル、それに次ぐ準高級ホテルをつくり、あらゆる価格帯の顧客の獲得につとめた。もう一つは地理的な分散だ。本州の箱根や湯河原にも進出。今年、札幌の奥座敷、定山渓温泉のホテルを買収した。一カ所で自然災害があっても、経営を直撃しない構造づくりを進めている。

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