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水曜「働く・暮らす」【逸品 ひとモノ語り】

手作りキャンドル「LIGHT KOW」

写真:自作のキャンドルに囲まれた下久保瞳さん=釧路市 拡大自作のキャンドルに囲まれた下久保瞳さん=釧路市

 ■溶けるロウ「育つ」一つだけの形

 闇に太いキャンドルのオレンジ色の炎がともる。ロウは溶け、炎はほのかに揺れながら底へ底へと沈む。周りの形が崩れ、幻想的な色合いがロウに浮かぶ。

 「育つ」――。

 釧路市でキャンドルを手作りする「LIGHT KOW(ライト コウ)」の下久保瞳さん(37)は、キャンドルが時間とともに少しずつ変化していく様子をこう呼ぶ。

 飾っておくだけではつまらない。実際に火をつけ、芯の長さの調整で炎の大きさを変えるなどして育ててほしいという。「こんなふうに育ちました」と、写真を送ってくれる人もいる。

 自宅の台所のすみの作業スペースで、白色半透明のロウの原料をビーカーの中で熱して溶かし、染料を入れ、型に流し込んで作る。染料の色や量、入れるタイミングでキャンドルの見た目は変わる。予想外の色合いになることもおもしろいという。「同じ染料を使っても同じものは二つとできません」

 好きな黒色などパンチの効いた色だけでなく、買い手の大半である女性が求めるパステル調の淡い色のものも増えてきた。円筒だけでなく球も卵形もある。大きさもまちまちだ。

 「お風呂で」「お酒を飲みながら」「赤ちゃんを寝かしつけた後」と、電気を消し、キャンドルを楽しむ状況は人によってまちまち。煩雑な日常生活を忘れるために火をともす人が多い。ゆらめく炎は官能も刺激する。

 北海道胆振東部地震で停電となった夜は、キャンドルをともした写真が友人らから次々と下久保さんに届いた。

 中学2年の時に膠原(こうげん)病を発症、歩行が困難になり、約3年間入院した。釧路公立大学を卒業後、同大学の図書館司書を約10年務めた。

 母親がキャンドルを集めるのが趣味だった。その影響で司書時代、百円均一店で仏具のロウソクを買い集め、溶かし、試行錯誤でオリジナルを作り始めた。うまく作れると友人に贈り、イベントにも出品するようになった。退職後、病気が再発しても続けられるようにと仕事にした。2015年に「LIGHT KOW」をブランド名にした。

 「多くの人の手を借りて生活しているので、キャンドルを通して『ありがとう』という思いを伝えたい」

 (高田誠)

    ◇

 キャンドルは1個400〜4千円。店は非公表。来店希望の場合はメール(lightkow@gmail.com)やインスタグラム(lightk0w)、フェイスブック(lightkow)で申し込む。釧路市文宛1丁目の雑貨店「ピーナッツ」でも買える。

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