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水曜「働く・暮らす」【トップに聞く】

トヨタ自動車北海道社長・北條康夫さん

写真:北條康夫・トヨタ自動車北海道社長 拡大北條康夫・トヨタ自動車北海道社長

写真:「ものづくり道場」で開かれた、からくり改善講習会=2017年10月、苫小牧市のトヨタ自動車北海道 拡大「ものづくり道場」で開かれた、からくり改善講習会=2017年10月、苫小牧市のトヨタ自動車北海道

 ■夜勤1100人無事確認、備え生きた

 ●トヨタ自動車北海道社長・北條康夫さん(61)

 ――胆振東部地震後、操業休止を余儀なくされました。備えは万全でしたか

 「苫小牧港に面した工場です。一番心配だったのは津波。でも津波の心配はないと早くにわかり、夜勤の従業員約1100人は工場外の避難場所に集まり、全員の無事を確認。夜が明けるのを待ちました」

 「震度6クラスには耐えられるよう設備の倒壊や落下防止策をとっていたので被害は免れました。津波対策として工場の屋上を一時避難所、屋根裏部屋を食料備蓄基地にして2千人が3日間耐えられるよう1万2千食分の非常食を用意していました」

 「この非常食が大変役に立ちました。全道的な停電でコンビニやスーパーで食糧が調達できない中、その3分の1を消費しました。反省点は、非常灯の明るさが足りなかったこと。避難時も、夜が明けて安全確認のため工場内へ入ろうとした時も暗くて苦労しました。今後の対策につなげたいと思っています」

 ――停電対策とブラックアウトについてのお考えを

 「非常用電源は確保していますが、工場をすべて動かすだけの自家発電設備の導入はコスト的にも無理な話です。停電が長引くという情報を得て、避難した夜勤の従業員は全て帰宅させて操業停止を決めました」

 「『今日中に通電できる』という連絡が北海道電力から入ったのは8日朝。でも通電したからといってすぐに工場を動かすことはできません。いつ通電してもいいように準備を進め、10日の夜勤帯から本格稼働することができました」

 「ブラックアウトは決してあってはならないことです。ただ、北電1社の問題というより、日本全体の中で、北海道が置かれている現実を突きつけられたということでしょう。しっかり検証し、みんなで知恵を出し合って二度と起こらないようにすることが大切だと思っています」

 ――操業26年、道内最大の製造業に成長しました

 「『モノづくりは人づくり』をモットーに実力アップに努めてきました。まだまだ課題はありますが、何より、勤勉でまじめで素直な北海道の従業員のおかげと感謝しています」

 「技術力を磨くのはもちろん、準社員から正社員への登用を増やし、女性とシニアがより働きやすい職場づくりを進めています。地域に根ざし、地域の皆さんから信頼される会社であり続けたいと思っています」

 (深沢博)

    *

 ほうじょう・やすお 大津市出身。名古屋工大大学院修了後、1981年にトヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)入社。トランスミッションなどの開発研究部門を長く務め、常務理事を経て、昨年6月から現職。61歳。

 ■教育の場「ものづくり道場」

 広大な工場群の一角に「ものづくり道場」がある。トヨタの基本理念「モノづくりは人づくりから」に基づき、現場力を磨くための五つの基礎、「安全」「品質」「専門技能」「TPS(トヨタ生産システム)」「からくり」を学ぶ道場だ。

 一昨年、安全教育の場だった「安全道場」を拡充し、技術向上や品質管理などを含めた社員教育の場として開設され、活用されている。

 トヨタ自動車の100%出資子会社として苫小牧市勇払に設立され、1992年操業開始。オートマチックトランスミッション(AT)、無段変速機(CVT)生産を中心に、売上高1611億円(18年3月期)。従業員3157人(同年10月1日現在)。

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