メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

10月23日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

新着記事一覧へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

女性理学療法士、高まるニーズ 寒川美奈

写真: 拡大

写真: 拡大

写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

 ●北大大学院保健科学研究院准教授 寒川美奈

 加齢や事故などによって失われた身体機能の回復を目指し、リハビリを行う理学療法士。国内の有資格者は15万人を超え、女性が約4割といわれています。そしてその8割は40歳以下で、結婚や出産、育児などのライフイベントによって影響を受けやすい年代ともいわれています。

 近年、女性理学療法士の増加とともに、医療機関では産前産後休暇・育児休業の取得や短時間勤務など、労働環境も整備されてきました。日本理学療法士協会も復職支援に取り組み、離職率が低い職種であることは興味深いです。

 育児などで離職しても、3分の2が復職を希望しているという調査結果も出ています。一方で、復職に関してはキャリア形成や勤務環境に対して、女性理学療法士が大きく悩む時期であることも報告されています。

 学校保健や東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みなど、理学療法士の活躍の場はどんどん広がっています。近年の女性アスリートの目覚ましい活躍や、女性特有の疾患や月経関連の問題の存在、同性で相談しやすいなどの理由から、中でも女性理学療法士へのニーズは年々高まっています。しかし、スポーツの現場で働く女性理学療法士は非常に少ないのが実情で、男性の1〜2割程度しかいないといわれています。

 先日、日本スポーツ理学療法学会で、スポーツ分野での女性理学療法士の活動についてのシンポジウムがありました。事前の調査では、スポーツ分野では30代の独身女性が多い一方で、将来への不安や育児と仕事の両立、キャリア形成などの課題に直面していることがわかりました。

 私自身も結婚、出産後、保育園に子どもを預けながら、今まで仕事を続けています。育児休業からの復帰後は、家庭や育児とのバランスに思い悩みながら過ごしてきました。それでも、仕事の帰りに保育園や小学校に子どもを迎えに行って母に戻る瞬間があることで、仕事とのバランスや自分がすべきこと、できることを再認識しています。家族や周囲からのサポートにも日々感謝しています。

 復職して育児中の女性理学療法士は、時間短縮での勤務を希望していることも多い一方、子どもや産前産後の女性への理学療法では、その経験を生かすこともできます。多様な勤務形態を周囲が受容し、サポートすることで、スポーツ分野で働く女性理学療法士が増えていくことを願っています。

PR情報

ここから広告です

PR注目情報

北海道報道センターから

北海道アサヒ・コムへようこそ。
身のまわりの出来事やニュース、情報などをメールでお寄せ下さい(添付ファイルはご遠慮下さい)
メールはこちらから

朝日新聞 北海道報道センター 公式ツイッター

注目コンテンツ