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水曜「働く・暮らす」【トップに聞く】

北見工大学長・鈴木聡一郎さん

写真:北見工業大の鈴木聡一郎学長=北海道北見市公園町の同大 拡大北見工業大の鈴木聡一郎学長=北海道北見市公園町の同大

 ■オホーツクに貢献、スポーツも

 ●北見工大学長・鈴木聡一郎さん

 ――学長就任丸1年を迎えます。教員と学長では見える風景は違いますか

 「教員時代は研究と教育の二本柱。優秀なエンジニアを育て、研究成果を出して、地域や大学の発展に寄与するよう日々活動してきました。だが学長は百八十度ベクトルが違う。大学がどう発展すべきかと模索しています。教員や職員らが百%パフォーマンスを出しきれるよう環境整備を進めています」

 ――オホーツクの第1次産業への支援・連携、冬季スポーツの振興・競技力向上を目指していますね

 「1次産業が中心のオホーツクで貢献するのは非常に重要です。昨年、オホーツク農林水産工学連携研究推進センターを設立しました。農林水産業の人手・後継者不足の解消に、ITやロボット技術などの活用を提案したい。農協、漁協、森林組合などと結びつき、共同研究を進めたい」

 「(平昌五輪で)ロコ・ソラーレ(LS北見)が盛り上がったが、北見地区は積雪寒冷地でカーリングやアルペンスキーに恵まれた環境です。カーリングではトップ選手たちがタブレット端末を使ってITでトレーニング効果を上げるシステムを開発。LS北見や北見工大カーリング部も成果を上げています。アルペンでは平昌五輪の3選手が、我々のターン動作の分析結果のレクチャーを受け、ブーツを調整しました」

 「ナショナルトレーニングセンターのカーリングとアルペン部門の機能を誘致したい。そうすれば全国のジュニアエリートが集まる。トレーニングと科学の力で世界トップレベルの選手を輩出する地域にしたい。多くの選手が訪れ、将来的にはスポーツ観光に結びつくかもしれません」

 ――少子化が進むなか、学生確保に向けての対策は

 「少数精鋭できめ細かい質の高い教育ができる、魅力的な教育機関にしたい。一方、社会人の学び直しにも力を入れる。これからはITがすべての産業にかかわり、自分の専門と違う学問を学びたい人がたくさんいる。18歳を超えた入学者を増やしていきたい」

 「2021年4月入学者からAO入試を採用します。第1次産業の家庭の子ども3人、カーリングやスキーなど冬季スポーツで一定レベルの4人を選抜。工学の知識を学んで農家などの後継ぎとして戻り、農業と大学のパイプ役を担ってもらう。スポーツ選抜の学生はスキルアップだけでなく、科学を活用した選手育成にも貢献してほしいです」

 ――防衛装備品に応用できる研究に資金を提供する防衛省の「安全保障技術研究推進制度」にどう臨んでいますか

 「デリケートな問題だが現状では直接、申請しない方向(禁止)を打ち出しています。先進的な高い技術は結果的に軍事目的に使われる可能性も高い。線引きが難しいので、軍事色の強い目的に使われそうな技術は大学の知財センターでチェックしています」

 ――2022年春、帯広畜産大、小樽商大と運営法人を統合します。その意義、期待する効果は

 「三つの単科大学の統合は国内唯一。異分野で規模がほぼ同じ組み合わせなので、ユニークな教育が可能だし互いに高め合える。シナジー(相乗効果)も高い。たとえば1次産業や冬季スポーツを道内全域に影響を及ぼすものに育て上げることが可能です」

 「小樽商大に入っても帯広で1年間、北見で2年間の経験をして、最終的に専門にしたいと思った大学を選び、卒業することも考えられる。学生の知的好奇心を大切にする教育で、魅力的な大学にしたいです」

 (聞き手・石間敦)

    *

 すずき・そういちろう 1959年7月、函館市生まれ。北海道大工学部金属工学科卒業、東北大大学院情報科学研究科博士後期課程修了。89年、スポーツ用品メーカー「アシックス」スポーツ工学研究所基礎研究部主査。93年、北見工業大工学部助手。同大機械工学科教授、冬季スポーツ科学研究推進センター長などを経て、18年4月に同大学長就任。

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