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水曜「働く・暮らす」【現場一話】

ドローンの利用、拡大

写真:当別町のドローン練習場で行われたドローン操縦体験会=2017年8月19日、当別町茂平沢、北海道ドローン協会提供 拡大当別町のドローン練習場で行われたドローン操縦体験会=2017年8月19日、当別町茂平沢、北海道ドローン協会提供

 ■セミナー・練習場、官民熱視線

 小型無人機ドローンの用途拡大に期待が集まっている。政府の規制緩和の動きを先取りし、札幌で開かれた企業向けのセミナーは多くの参加者が集まり、広くて良質な練習場の運営に協力する自治体も現れた。北海道は「空の産業革命」の牽引(けんいん)役になれるか。

 「2020年代前半には、都市部の有人地帯でもドローンの『目視外飛行』の本格化を目標にしたい」

 昨年12月3日、札幌市中央区の北海道経済センター。北海道経済産業局と「北海道ドローン協会」主催で開かれた「ドローン利活用最前線セミナー」で、経済産業省製造産業局産業機械課の小林寛課長補佐は、企業や自治体関係者など約300人を前に、こう力を込めた。

 ドローンは事故を避けるため、人の目で確認しながら飛行するのが原則。目視できない状態で飛行する「目視外飛行」が本格的にできるようになれば、ドローンの用途がさらに広がると期待されている。昨年11月には、福島県で国内初の目視外飛行による荷物搬送実験が始まっており、小林課長補佐は実験がうまく行けば、さらなる規制緩和もあることを示唆した。

 会場ではドローンを活用する道内5企業によるブース展示もあり、比較的活用が進む建設・農業関連だけでなく、観光や運輸など様々な企業が参加した。道東の農業関連企業を顧客に持つ中小企業診断士の男性は「ドローンの用途は農薬散布だけと思っていたが、地形の解析や生育の観察など、たくさんの使い道があることが分かった。顧客に新しい提案ができるかもしれない」と期待する。

 出展した企業の一つ「HELICAM」(札幌市)は、ドローンで上空から赤外線を使ってクマやシカを探知する獣害対策に取り組む。同社の丸山宗臣(ときおみ)取締役は「将来は、赤外線の映像からAI(人工知能)で野生動物を判別できるようになれば」と話す。

     *

 ドローン利用の拡大には、活用方法を研究したり、熟練した操縦者を育てたりする必要がある。こうした機会の提供に積極的なのが、札幌市近郊の当別町だ。

 当別町は17年、町商工課に「ドローン係」を新設し、2台のドローンを保有。18年10月には町職員5人が、ドローン大手DJIの日本法人が行う認定資格試験に合格した。資格を得ると、航空法で規制されている市街地飛行や夜間飛行、目視外飛行などに国交省からの許可が下りやすくなり、自前で操縦者育成もしやすくなる。

 また町は、北海道ドローン協会と包括連携協定を結んでいる。その柱の一つが、ドローン飛行練習への協力だ。

 17年5月、北海道ドローン協会が同町茂平沢の約1・7ヘクタールの空き地を整備し、練習場としてオープンした。住宅が密集する札幌市内よりも航空法の規制は緩く、訓練のメニューを組むうえで自由度が高い。町は、町有林上での試験飛行を許可したり、悪天候時には町総合体育館を安価で利用してもらったりするなどして、飛行練習をバックアップする。

 練習場には、座学スペースや待機場所となるログハウス、バイオトイレ、電源なども整備。ログハウスでは飛行中のドローンから送られてきた映像をリアルタイムで確認できる。北海道ドローン協会の藤原達也事務局長は「ただドローンを飛ばすだけでなく、映像をフィードバックして、技量を向上できる。会員間で知見を共有し、さらなる改良につなげたい」と話す。

 (平賀拓史)

 ■「寒冷地で実験、北海道だけ」

 北海道ドローン協会によると、いま実用化されているドローンの飛行時間は約15〜20分程度。しかし、気温が低いとバッテリーが冷えるため、北海道の冬場では10分以下になることもある。

 「寒冷地での実験ができるのは北海道だけ。まずは練習場での実験でデータを集めて、今後の開発に生かしてもらいたい」と協会の藤原事務局長は話す。

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