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水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

運動機能測る「立ち上がり」 寒川美奈

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写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

 ●北大大学院保健科学研究院准教授 寒川美奈

 朝起きたらベッドや布団から、その後も食事をしたら椅子から、トイレに行ったら便器から……。「立ち上がる」という動作は、日々何度となく繰り返される動作です。加齢とともに筋力や筋肉量が低下すると、この「立ち上がり動作」にふらつきが起こりやすくなり、転倒リスクにもつながります。

 リハビリテーションの現場では、日常生活の運動機能を調べる目的で、立ち上がり動作の検査がよく用いられます。立ち上がり動作のテストにはいくつかの方法があり、「椅子から立ち上がる際の所要時間」「30秒あるいは1分以内に椅子から立ち上がれる回数」「高さの違う椅子から立ち上がることができる能力」などを調べます。

 これらは脚の筋力やスピード、バランス能力などと関係することもわかっています。このようなテストはマンパワーを必要とせず、いつでもどこでも簡単に行うことができることから、高齢者の身体機能評価を行う際にもよく使われています。

 椅子から立ち上がるにはコツがあります。簡単に実感できる例として、体を前に倒さず、まっすぐ上に立ち上がろうとしてみて下さい。とても難しいことがわかるはずです。立ち上がる時は、体を前に倒して重心を前へ移動させることが大切なのです。

 次に椅子を低くしてみてください。ひざがより曲がった状態になるため、立ち上がる時にひざへの負担が大きくなることがわかります。ひざに痛みがある場合は、椅子を少し高くすることでひざの角度も少し浅くなり、立ち上がりやすくなるかもしれません。

 実際のリハビリテーションでは、体を前に倒して重心を前に移動する、太ももの筋肉に力を入れる、ひざに体重をかけるようにして立ち上がるというように、動作を段階的に分けて練習しています。

 立ち上がるときに手すりや杖を使う場合、位置や形状、高さによって動作のしやすさが変わります。理学療法士は、患者さんの退院後の生活を想定するため、ご家庭を訪問して手すりの位置や室内で杖を使う場合の危険性などを確認し、アドバイスを行っています。

 最近発表された研究報告によると、素早く5回立ち上がる時間が10秒以上かかると、運動機能障害が起きている可能性があると予測できるそうです。このような簡単なスクリーニングも使いながら、自身の健康管理に役立てていただけたらと思います。

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