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水曜「働く・暮らす」【トップに聞く】

JICA北海道所長・小畑永彦さん

写真:JICA北海道の小畑永彦所長=札幌市白石区 拡大JICA北海道の小畑永彦所長=札幌市白石区

 ■国際貢献、北海道に潜在力

 ――これまで、どんな国で仕事をしてきましたか

 「モロッコやコンゴ民主共和国など、主にフランス語圏のアフリカを担当してきました。事務所長としてコンゴにいたときには、エボラ出血熱が発生。大統領選をめぐっては暴動が起き、職員を自宅待機させたりしました。昨年末に2年遅れでやっと選挙ができました。比較的平和に選挙ができたのを見ていると、隔世の感がありますね」

 ――国外と国内の事務所はまた別の機能があると思います。JICA北海道にはどんな機能がありますか

 「1996年から、開発途上国の研修員を計1万4千人ほど受け入れてきました(2017年時点)。北海道といえば食。農業、畜産、酪農、水産分野の研修をしています。寒冷地のインフラ技術を学ぶコースもあります。寒冷地の中央アジアの研修員を中心に道路の維持管理や水道技術を伝えています」

 ――研修はどんな内容なのでしょうか

 「農業研修であれば、農家の方から、栽培技術や共同での水管理などについて学んだりしています。自分たちで調整し、管理していく方法は、研修員にとって非常に有益だと思います。受け入れ側も、若手の人材育成につながると評判がいい。いろんな質問を受け、当たり前のことが新鮮だと気づくからです。一方的に上から目線で教えるのではなく、一緒に知識を築いていく研修をするようにしています」

 ――国際協力の分野では、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)が広がりを見せていますね

 「SDGsは行政だけでなく、企業も市民も、みんなが関わらなきゃいけない。JICAは様々な分野で活躍する北海道の人たちの知恵や技を研修を通して伝える。『結節点』になることが役割だと思っています」

 ――青年海外協力隊やシニア海外ボランティアの派遣もJICAの役割です

 「北海道からは毎年50人ほど、累計約2600人を派遣してきました。国際理解をする上で、フィジカルな体験がやっぱり必要。現地で生活した体験が行動につながり、意識を変える。現地で一緒に課題を解決してきた力は、北海道に戻っても地域を元気にする力になると思います」

 ――北海道にも多くの外国人がやってくる時代になりました。今後、どんな課題があると思いますか

 「北海道はもっと開発途上国の発展に貢献できる潜在力があると思います。『国際交流から一歩進んで国際貢献へ』という流れをつくりたい。北海道に来て驚いたのが、国際理解教育に関心がある先生が多い。そういう方たちをつなぐようなネットワークづくりもしたいです」

 (聞き手・今泉奏)

     *

 おばた・えいひこ 仙台市出身。早稲田大文学部卒業後、1986年、国際協力機構(JICA)に入構。在コートジボワール大使館などでの勤務を経て、2010年にモロッコ事務所長、13年にコンゴ民主共和国事務所長を歴任。17年から現職。57歳。

 ■体験談や料理、世界に触れる場

 JICA北海道(札幌)には市民も楽しめる展示やレストランがある。

 展示「ほっかいどう地球ひろば」では、世界が抱える課題や、国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)について、体験学習ができる。予約すれば元青年海外協力隊員らによる説明が受けられるほか、海外での体験談などを聞くこともできる。海外から訪れる研修員も利用するレストラン「地球こうさてん」では、世界各地の料理が楽しめる。月替わりのメニューもあり、3月は「コンゴ風鶏肉のトマト煮込み」。

 いずれも札幌市白石区本通16丁目南4の国際協力機構北海道センター内。問い合わせは同センター(011・866・1515)へ。

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