メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

09月19日朝日新聞デジタル朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

新着記事一覧へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

水曜「働く・暮らす」【けんこう処方箋】

看護師、時代が求める専門性 大日向輝美

写真: 拡大

写真: 拡大

写真:<イラスト・佐藤博美> 拡大<イラスト・佐藤博美>

 ●札幌医大保健医療学部長 大日向輝美

 読者の皆さんは、こんな看護師をご存じだろうか。

 「認定看護師」のAさん、認定分野は「がん化学療法看護」。その名の通り、日常はがん化学療法が行われる病棟で働くが、必要に応じて他の病棟や外来に出向くことも。「専門看護師」のBさんは、「がん看護」が専門分野。特定病棟に所属せず、病院内の様々な所で働いている――。認定看護師・専門看護師は、日本看護協会が実施する審査に合格し認定登録された、専門性の高い看護師である。この例のように対象が同じ病気でも、求められる役割によって資格は異なる。

 看護師はもともと、どのような対象や場にも対応できることが前提で、医師のような特定領域の専門性は求められてこなかった。しかし急速な少子高齢化と医療の高度化・専門化により、治療から予防へ、病院から在宅へと領域が拡大。人々の健康に対する意識も高まり、看護へのニーズが多様化した。

 これらに対応するには対象の年齢、病気や障害の種類、治療法や療養場所の特徴……などに特化した専門性が必要となる。生活習慣病など慢性的な病気を抱える人の自己管理を促すケアと、緊急性の高い重症患者の生命を維持し回復に努めるケアでは、おのずと求められる知識と技術は異なる。認定看護師・専門看護師は、熟練した知識と技術を用いて高水準の看護ケアを行うスペシャリストなのだ。

 認定看護師は、特定の看護場面で質の高い看護ケアを直接提供するのが務め。現在認定分野は21種で、「がん化学療法看護」「透析看護」のように専門性の範囲は狭い。

 一方専門看護師は、看護ケアの提供に加えて専門職からの相談、多職種間の調整、看護職への教育、研究成果の還元等が役割。施設内のみならず地域全体の看護の質に貢献する。専門分野は13種で「がん看護」「小児看護」のように大枠で設定されている。

 6カ月研修で審査資格の得られる認定看護師は全国に2万人弱で、全体の2%。大学院修士課程の修了が要件となる専門看護師は2千人強で、全体の0・2%である。がん診療連携拠点病院では、がん看護に関わる認定看護師・専門看護師の配置が義務付けられるなど、その専門性が認められるようになってきた。

 しかし、処遇を含めて雇用条件の整っていない施設もまだ多いのが現状だ。認定看護師・専門看護師が、その能力を十分に発揮して活躍できる体制作りが急がれる。

PR情報

ここから広告です

PR注目情報

北海道報道センターから

北海道アサヒ・コムへようこそ。
身のまわりの出来事やニュース、情報などをメールでお寄せ下さい(添付ファイルはご遠慮下さい)
メールはこちらから

朝日新聞 北海道報道センター 公式ツイッター

注目コンテンツ